書物蔵

古本オモシロガリズム

調べ物

調べもの一般史の事例としての人物調査

日本にをける調べ物一般史といふのを素描したいなぁ、とおほむかしから思ふてをる(。・_・。)ノ ところで、人の生活には、職業人、一般人、学徒(研究)の3つの側面があると思ふとる。 職業人には職業人としての調べ物がいろいろある。 学徒や研究者ならそ…

「新雑誌X」は大宅文庫にありやなしや?:戦前総会屋史文献探索の事例から古本者の存在意義について考察する

ヌートリアさんからの通報で、あんなに探し回って出てこなかった総会屋の歴史についての記事が「新雑誌X」(の別冊)にあるという。 まづもって、びっくりし、「(|| ゚Д゚)ガーン!」 「あんなに合理的な検索をしたのになぁ(=゚ω゚=)」とか思ふたことですよ。 参照…

ジュンク堂で古本本と戦時地図雑誌を

ジュンク堂(池袋)に寄り,ブログの友が言及しまくっていた本を買う。 古書に見る温泉 : 私の温泉史ノート抄 / 野口冬人. -- 現代旅行研究所, 2004.10 定価2000円なり。も,ちっと装幀がよいとよいのだけど… 旅行ガイド本についての本ということで購入。旅…

京王でレファ本

ぐるーりと会場をまわろうとするも… なんかお腹が… 昨日,飲み過ぎたせいかしら? あわてて近場のトイレへ(^。^;) せっかく最初のエレベーターに乗れたのに,アドバンテージを完全に失ってしまった… トイレから出てきたら(といっても10分くらいだけど…

立憲民政党「政務調査館」

戦前の政党には附属図書館があったのだ。その目録が,これ!(って一度,友人が高円寺で掘り出した時,紹介してるけど) 立憲民政党政務調査館図書件名目録. 第1輯(自昭和9年3月至昭和11年9月) / 立憲民政党政務調査館. -- 立憲民政党政務調査館, 昭12 函コ…

レファレンスサービスについて

家人に聞かれた。まったく図書館を利用しない人,というかこの家は明治はじめにここに来て以来,ずっとごく最近まで図書館というものに無縁な地だったのだ。図書館など利用しないのが普通の庶民,常民なのだ。 インターネットや,そのなかの検索エンジンの普…

referenceの事例集DBが,意外と実務に役立たない理由

数年前から,ナレッジDBが「はやり(流行り)」だ。その流れで,reference事例の共同データベース(DB: ディービーと読む)を作るところがいくつか,ある。ま,knowlege management自体は,日本経営学者の提唱で米国に広がったもんだから,それなりに意味は…

bureauのお馬鹿改革

某調査マンに話をきく。 bureau内にあるgeneral reference部門を拡充し,そこに新人をプールして育てるのだそうな。 愚策。 実際に,各課長の全員が反対なのだとか。 しかし筆頭課長が進めており,すでに予算措置もとってしまったのだとか。 これは,有能な…

「図書館を使い倒す」(新潮新書)

昨日買った標記の本をパラパラと。著者の千野信浩氏は雑誌の記者さん。 意外や(失礼)おもしろい。 図書館の調べ物機能(レファレンス・サービス)を利用者側から記述している本。 著者のいう図書館ってのは,要するに調べ物につかえる情報機関一般のこと。…

当ブログ連載「日本レファレンス史のミッシングリンク」について

友人Eに「あの連載はおもしろい,(ブログでは)もったいない」との過分のお言葉をいただく。意外や,読んでくれているのね。 うん,あれは我ながらオモシロ。志智の偉業を語ってくれるその人が,実はその偉業を途絶えさせた張本人であったというお話(それ…

日本レファレンス史のミッシングリンク(完結篇)

前回まで 日本リファレンス小史 戦前,ほそぼそとレファレンス業務がはじまったが,その理論モデルはできなかったこと。それを戦後まもなく,神戸市立の志智が実践,理論ともに華々しく展開したこと。 日本レファレンス史のミッシングリンク 志智がレファレ…

新書「満鉄調査部」

読書人の東京堂支店ふくろう店にて,まちかねていた新書をかう。 小林英夫『満鉄調査部:「元祖シンクタンク」の誕生と崩壊』(平凡社新書) 新書にはめずらしく,巻頭にいろんな先行文献の紹介がちょっとある… 満鉄調査部 / 山田豪一. -- 日本経済新聞社, 1…

日本レファレンス史のミッシングリンク(続)

このまえの書きかけのつづき 志智の神戸市立,レファレンスに邁進す(1950s) で,伊藤氏は志智のもとでどんなレファレンスサービスが展開されたかを,極く簡単に述べている。(くわしくは,薬袋先生の論文をごらんくださいまし) 「クイック・レファレンス…

「楽しいかな図書館人」

金森徳次郎憲法大臣のエッセイ『書物の眼』より「図書館いろはカルタ」 犬も歩けば本にあたる(略)神田の古本屋,浅草の古本屋,さては早稲田や新宿の古本屋を順礼[ママ]してうろつき廻って,どこかでよい本にぶつかりそうに思うが(後略) だけど,お金を…

日本レファレンス史のミッシングリンク

〜 注意! この記事,図書館オタクじゃないとつまらんよ〜(^-^;) 〜 日本でのレファレンス史に興味があるんで,下記をすかさずチェック。 っても,あわてて日本図書館文化史研究会の名簿を見てもむだだよ〜ん。入ってないから (・∀・) 伊藤昭治「レファレ…

台風一過で図書館本掘り出し!!!

たいへんたいへん! 古書会館に入ったら左の方へ歩いていったんだけど、これがドンピシャ! まず最初にこれが目に入ったのが勝因でした。 昭和20年代のレファレンスの教科書みーっけ(^-^*) 考査事務のあり方について. -- 国立国会図書舘一般考査部, 1951.1. …

帰ったらまた掘り出し 日本初のリファレンス論本

久しぶりになんとなく「日本の古本屋」をブラウズしてみる。すると,のっけから掘り出しが! レファレンス / 志智嘉九郎. -- 日本母性文化協会, 1954 500円 さっそく注文! ここだけの話,5000円でも買ったと思う(悩んだ末にでだろうけど)。 しち・かくろ…

 図書館屋とは:職人が開発してきたツール

ベテランの参考掛員がこういうのを聞いた。「日外のツールはあまりよくない。(一方で)図書館屋がつくったツールは好きなんだ」 日外(にちがい)というのは、日外アソシエーツという出版社のことね。1965(昭和40)年の創業だそうで。図書館職員養成所の出身…

 三省堂 リファレンスコーナー!

その三省堂のリファレンスコーナーで2001年3月に120周年記念で復刊した社会科文庫の話を聞いたら,おねーさん,売り場にない,って正しく答えてくれたのはいいんだけど,あんまり答えが早すぎ。あとは出版社としての三省堂に聞けってことみたいだけ…

死せるカクロウ,生ける広報官をうごかす

金森徳次郎ついでに日曜の産経に「国会図書館/職員過多」って記事がでた。原紙をみると,第1面右上トップで題字がすごくデカイ。むむむー,国会図書館はさすが巨大図書館だす〜。題字がデカイのは,産経の認知度がたかいっちゅうわけだす〜。コトの是非は…

古本屋の非just in time性

平塚の古書店2軒まわる。一方は古書店ガイドにでてたとこ。なんつーか商売っけがない雰囲気がヨイということに(笑 ギリシャ語辞典 / 古川晴風. -- 大学書林, 1989.9 を3千円で買う。定価は46350円……,や,安ぅ〜! そういえばしばらくまえ神田の即売会で…