書物蔵

古本オモシロガリズム

2018-01-01から1年間の記事一覧

図書館史でヒトの、集団、流派としての流れって書かれてないなぁ

NDLの調査局が、満鉄調査部の流れだったり、外地図書館員たちが総じて内地より有能で、中田邦造が内地図書館界に手引きしたこともあったな(´・ω・)ノ https://t.co/g7Yu0h3ryI— 書物蔵:古本オモシロガリズム (@shomotsubugyo) 2018年12月26日

小泉改革の余波?

Pin:今日は早く帰ってくるの? me:いや、定時までゐるよ。だからみんな来ない。 pin:? me:以前はハンコ捺したら挨拶まわりして、何もなければ帰ってたけど、挨拶は禁止になったから。 pin:? どういうこと? me:勤務時間は事務しかできないのだとか。…

いまだ問題利用者についての論は成らずか?

夕方、病院に行ったら、待合で、日本人の伴侶らしきチャイニーズが5時間も待たされたとヒステリーを起こしてゐて、それを延々聞かされて、対応する看護婦さんも大変なことよ、と思ったことぢゃった。けど、この言葉、日本の図書館業界に入るのは1990年代に…

書籍と雑誌新聞の違ひ

つづき~

雑誌新聞と、書籍は別メディアと思はれてゐたのでは

これは森洋介さんに最初に示唆され、某Y先生からも傍証的な史料事実を教へられたことなのぢゃが。どうやら明治期の人々は、書籍と、新聞・雑誌は、まったく異なるメディアだと思ふてゐたらしいのぢゃ。ちゃうど、ひと昔まへのテレビのやうに新聞・雑誌を考え…

小夜さんの炎上について昨日知る

いつのまにかゐなくなったと思ってゐたら――ネットではむしろこれがフツー――9月に炎上していたと友人Cから知らさる(゜~゜ ) CiNiiたんとか、書誌データベースの擬人化及び性格付けが秀逸だっただけに、残念なり。 あるところでマンガを使はせてもらふたの…

専門図書館の黄金時代――1970年代のデータベース開発史の不在について

図書館学の一分野に、レファレンス・ツール(参照の道具)論といふのがあるんだが、紙メディアだと、辞書・事典・便覧など。しかし1970年代から商用(や非商用)データベースが出て来て、一時期はそれに慣れたり、研究するのが図書館学ではやったものぢゃっ…

某所へ潜入

きのふ某所へ潜入 その後飲み会、メディア史研究史上、オモシロな話。福島ジュロウさんの話など。

調べ物をしたり、主体的に公けと関わる人たちってジェントリだと思ふ

現代思想の図書館特集、ウラ主題は、英国式を前川御大が日本化した貸出至上主義(貸出の上にしか何もやってはいけない【ピラミッドモデル】)の否定と、米国式【パルテノンモデル】(調べ物、附帯施設とかも貸出と同時並行で十分やる)の復活だと思ふた。 そ…

現代思想2018年12月号 特集=図書館の未来 の感想(各論)

このまえの総論の続きね(o^ー')b 総論感想のほうにフェイスブックからさかんにリンクがはられ―どうやらフェイスブックに著者たちがゐるらしい―「万機公論に決すべし」と思ふとるわちき的には、あまり気が進まんのぢゃが、それを気にして出さぬといふのも腹…

雅号の終焉(1910)→ペンネームの成立?

森サンがネットで紹介していたこれ。 岩佐 壯四郎 の終焉(制度としての「近代」-「負」の領域からの逆照-) 日本文学 0386-9903 日本文学協会 1996 45 11 47-59 https://ci.nii.ac.jp/naid/110009914504/ 10.20620/nihonbungaku.45.11_47 「戯号も雅名も何も…

民主制と図書館

民主制を論じるまでもなく正しいという態度は、まじめな司書に往々にしてみられるのが、いつも不満、というか怖いのであった…(¬_¬) https://t.co/QZvNFe1kvo— 書物蔵:古本オモシロガリズム (@shomotsubugyo) 2018年12月4日 「現代思想」で初めてとかいふ図…

均てん化

均霑(キンテン)均てん化 読み方:きんてんか 別名:均霑化、均沾化 www.weblio.jp主に医療政策の分野で用いられる語で、医療サービスなどの地域格差などをなくし、全国どこでも等しく高度な医療をうけることができるようにすることを指す語。 JKだとこんな感…

現代思想つづき

なんか揉めてる(・o・;)ってか改めて巻頭インタビュー読んだら、要するに英国(社会的包摂)型と、CIE指導(1950s)の米国(有産市民の書斎)型のどっちを重視するか、の問題かと。 / “『現代思想 12月号 特集: 図書館の未…” https://t.co/1aTh4z7n1N— 書…

『現代思想』の図書館特集

雑誌『現代思想』の図書館特集、あらあら読了。 https://www.amazon.co.jp/%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%80%9D%E6%83%B3-2018%E5%B9%B412%E6%9C%88%E5%8F%B7-%E7%89%B9%E9%9B%86-%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%81%AE%E6%9C%AA%E6%9D%A5-%E5%B2%A1%E6%9C%AC%E7%9C…

「シューカンシ(週刊誌)」に先行する存在としての「週間新聞」

戦後的意味でのシューカンシ、つまりゴシップ満載の週刊雑誌は、週刊朝日を嚆矢とし、終刊文春などで全面化するが、その先駆形態に「週間新聞」があったことが判明した。 「〔資料〕出版取締其の他に対する意嚮調査に関する件」『出版警察報』(113)p.121-…

隠岐さや香「文系と理系はなぜ分かれたか」がよい

かういふ本がでたのはありがたいこと

「在野に学問あり」がオモシロい

ネットにあったこのエントリ、むちゃくちゃ面白い(と私は感じた)。 在野に学問あり 第2回 山本貴光・吉川浩満. -- B面の岩波新書 https://www.iwanamishinsho80.com/contents/zaiya2-yamayoshi 在野学、民間学といったものについての聞き書き連載。まだ読…

けふは13年ぶりに料理を作る

といっても、カレーだけどね けふは午前中、まるかへいかうとて。 行ったら古書会館へ用事を済ませてからにしようと、11時ちゃうどにまる香へつくも。 な、なんと長蛇の列Σ(・□・;) しばらく並ばざるをえんかった。 その後、買い物。 そして病院へ清算に…

我らがシチローたんの書評論(1933)。そのパターンについて

我らがシチローたんの書評論。そのパターンについて ざっさくプラス、少しづつデータ殖えとんのね(@_@;) シチローたんの新しい文章に接したことであるよ( ´ ▽ ` )ノ 增田七郞「讀書と旅行」『旅と傳説』第7年(8)p23~25(1934) どうも又、堅苦しくなつたが…

日本十進分類法の歴史本

図書館総合展で2割引きだかで買ったこれ、先週半ば読了した。 日本十進分類法の成立と展開 : 日本の「標準」への道程1928-1949 / 藤倉恵一 著. 樹村房, 2018.8 もともと興味ある主題なので、わちきとしてはマジに読んだことぢゃ。 せっかく戦時中の日本主義…

学問の縮小再生産

森洋介さんに紹介してもらった論文、オモシロだなぁ。 佐藤 達哉,尾見 康博,渡邊 芳之 現代日本における2つの心理学 : ポップな心理学とアカデミックな心理学ーそのズレから心理学を考える 行政社会論集 09161384 1994-10-31 7 1 1-45 https://ci.nii.ac.jp/…

くにがまえに書、くにがまえにトについて

くにがまえに書、くにがまえにトについて 笹原宏之「日本の漢字」(2006)p.119-120に 図書館」を「〓」とするように、一字で数字分の漢字の読み方をもつものを「複音字」と呼び、かつては中国でも大量に生み出されたことがあった。その数は一〇〇〇種を超え…

カルタ形目録!

(四)同カルタ形目録函入(刊行書目に漏れたるもの。即ち明治廿二年一月以後備へ付たる図書を載す。其分類法は増加書目録と同じ。但、最近備付けのものは分類せずして近刊書と題する部中に挿入す)

みなさん納本刷りに気づきはじめてゐた

書物のリヴァース・エンジニアリング(第1回)『地上の祭』、見果てぬ夢の形見 雑誌記事 片塩 二朗, 田中 栞, 郡 淳一郎 掲載誌 初版本 ([1]) 2007.7 p.66~77これのp.74で「納本刷り」にあたるものについて言及されている。 田中 そう、各種の証言を参照する…

索引の作り方:索引語(標目形)の調整事例

ほほぅ(・o・;)日本の本にはそもそも索引がつかない傾向にあったが、近年の学術書では付く傾向にある。なれど多分に「機械的」だったり、固有名(人名など)しかなかったりするのは、意味論的な索引をつくるノウハウが著者や出版社に普遍化しとらんせいと…

明治二十年頃の古本屋

明治二十年頃の古本屋は原書屋と和本屋の対立の感がありましたが、あらゆる旧套を脱して新しき文明を 吸収するに汲々たる当時の国情は原書屋の威勢を高め(p.10) 明治の二十年頃までは定期刊行物の雑誌は数える程よりない為め、そのセコンドハンドもない訳…

春画と本当の人事評価

さういや江戸期の春画で自慰ができたかどうかで論争になってたなタイモン・スクリーチに日本の学者が反論したんだっけかなhttps://t.co/qP3Q6WPCCU https://t.co/ZbTOIwwqnX— 書物蔵:古本オモシロガリズム (@shomotsubugyo) 2018年10月10日 日本人のヒガミ…

東亰書籍館時代

トウケイ・ショジャククヮンについて下記2つを読みて三浦論文を読むなり。 伊東 達也 田中不二麿の図書館観の特徴とその起源 : "free public library"としての東京書籍館の由来をめぐって 教育基礎学研究 1349-1784 九州大学大学院人間環境学府教育哲学・教…

徴証を判然たらしむべし!――受入印の起源について

蔵書印がマイブームである。ただしわちきは近代にしか興味がないので近代蔵書印。 で、蔵書印自体については戦時中の小野則秋以来――彼は大東亜戦争にも蔵書印は重要だと書いていた――の研究があるのだが、図書館の「装備」の歴史(林靖一を見よ)を検みすれば…