書物蔵

古本オモシロガリズム

2019-01-01から1年間の記事一覧

世界の古物市場と珍商売をたづねた外山与治郎

かの古本乙女、カラサキ先生をもんもんとさせた本を書いた人のことは、八木福次郎さん同様、わちきも全然知らんかった(・o・;) 世界の古物市場と珍商売を尋ねて / 外山与治郎. 駸々堂書店、1932、458, 3p、20cm 数日前の深夜にその存在を知った一冊。平成…

『昭和前期蒐書家リスト』は来年(2020年)1/14まで委託先HPへ注文してください(お知らせ)

好評の同人誌『昭和前期蒐書家リスト』の通信販売法について、若干修正のお知らせです。 トム・リバーフィールド編、書物蔵監修・解説 『昭和前期蒐書家リスト 趣味人・在野研究者・学者4500人』 (トム・リバーフィールド、2019年11月)1,650円 これについ…

待合読書の一種?ーラーメン屋読書

キングビスケット先生が、わちきがいつも疑問に思っていながら、手をだしかねている事柄について、問題提起をしておられた。こういうマチの中華や定食屋にマンガ雑誌やマンガ本が並ぶようになったのっていつ頃からなんだろ(´・ω・`) https://t.co/ScqiaoIXIo— …

子規全集: 小說・紀行 - 47 ページ https://books.google.co.jp › books 正岡子規 - スニペット表示 - 他の版 ... 西洋仕立の美本は玻壊の中へ這入つて金字がぴかくして光つて居る有様ですから肩書なしで一人りきんで見て慇始まらない謹だ面より肩書などを奪…

そのうち読みたい

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1160219

「ボール表紙本」という語の初出は?

「ボール表紙本」という語の初出は? 森さんに教えられた次を読むと。 鈴木 徳三「明治期における「ボ-ル表紙本」の刊行」『大妻女子大学紀要 文系』(24), p1-4,図3p, 1992-03 ボール表紙本の呼称、並びに定義に関する記述は、筆者の管見する限り見当たらな…

掘り出し物は構築主義で

昨日、かような本を買った 私の人生を決めた一冊の本 (高校生新書). 三一書房高校生新書編集部 編. 三一書房, 1966 のちに三一新書に入ったものらしいが、99名による読書遍歴からこの1冊を推薦する、というエッセー集。 ただ本を紹介するだけでなく、高校生…

【重要】『昭和前期蒐書家リスト』通販分の入手方法について(おしらせ)

次の同人誌の通信販売分の入手方法について、頒布者さんからのお知らせです。 トム・リバーフィールド編、書物蔵監修・解説 『昭和前期蒐書家リスト 趣味人・在野研究者・学者4500人』 (トム・リバーフィールド、2019年11月)1,650円 先日の文学フリマでほ…

ブックカバーはひと目が気になるから

紀田先生のことが気になってツイッタを検索したら、読書史上でオモシロなことがヒット。 カバーをかけるのはやり、何を読んでいるのか他人に知られないように、ということ。 また、クライムノベル雑誌が、エロ本と隣接して置かれていたということ。 当時」と…

『昭和前期蒐書家リスト』! 戦前のブックコレクター4500人がわかる!

戦前日本で古本を集めていた、趣味人・在野研究者・学者など4500名ほど(実際には4400人くらいに)を一括して検索できるレファレンス本を、同人誌で友人が作ってくれました(^-^) 11/24(日)の文学フリマ(in 東京流通センター)ブース:ネ-21で頒布され…

大きな  。。。。 

レファ本という概念を知っておるかい? 図書館情報学なる学問では「参考図書」と訳せ、とこちたきことが言われるように、これは外来の言葉reference bookの日本漢語である。明治から戦前にかけては「参考書」と訳されておったものである。 読む本でなく、引…

まっちゃまち(松屋町)は赤本の産地だった

きのふ気づいた毎日フォトバンク内の、戦争直後カラー写真。 いやサ、この写真コレクションは、すでに昭和期にカラー写真集で出版されているので知ってはいたが、有料フォトライブラリーとなったのねん。 活気を取り戻す大阪の問屋街、昭和24年 つれづれに…

「正統的な読書」という概念

森さんに、面白い概念が提示されておるよ、とかなり前に言われてメモするなり。 前田愛「近代読者の成立」〜が指摘して以来、黙読が日本人の読書の型をつくったという説があり、これが明治後期以来の教養主義的な読書論としてひろまった。永嶺重利「”読書国…

オタどんに対抗し、神保町で国会図書館にない本を

これぞ古本まつり? オタどんが西の京で、古本市にトチゲキしまくりなので、東の京都のわちきもとて、行くなり(´・ω・)ノ 筋斗雲はマックの前に駐めて、ぶらりと靖国通り露店を一周す。 んー やれやれ、何も買わないですみそうぢゃ。 なんてったって、古本…

エロ本はどこに入るのか

3日午前1時記載。 さっきツイートしたことは、実は金曜に兵務局さん相手に論文の材料とて語ったことがネタになっとんのぢゃ。 読書史を考える時、教育:教科書、副読本 学問:人文書、学術書 仕事:技術書、法令集、医書 生活:料理書、大工入門、家庭医学 …

せどりの超カンタンな通史

オタどんの古本フレンズが、次の本をけふ知恩寺で拾ったとかや(´・ω・)ノ 川下浩ほか編『南天荘書店主人大萩登追悼集』大萩登追悼集刊行会、2001 国会図書館にないレアもの(σ・∀・)すっかり忘れてたけど今日はハロウィンでメチャクチャ人が多い!人混みをで…

岡本良知は変わり者、奇人変人? いやウルトラ合理主義者

岡本は中華鍋でなんでも作れるよ! と言っていた。 岡本については、こちらも blog.livedoor.jp

コンセプトか物理的現実を規定してきちゃふ

M語録 物理的条件が広告に左右されちゃふ、ってのがいいんだよね。ボクって観念論者だから Mさんのツイート(´・ω・)ノ經費上裏表紙(大裏)は表紙と別々の印刷だったのを『主婦之友』が「大裏も大切な構成要素ということで、同じ紙質、同じ4色印刷に改め…

新聞史研究上、重要な司書

多田俊五は重要人物(´・ω・)ノ 甦える古版新聞--鈴木コレクション〔国立国会図書館蔵(鈴木秀三郎旧蔵)〕のことなど / 多田 俊五掲載誌 日本古書通信 / 日本古書通信社 [編] 37(7) 1972-07-00 p.5~6 整理進む「皆川号外コレクション」 / 多田 俊五掲載誌 …

坊ちゃんの時代を久しぶりに

久しぶりに読んだ。10年ぶりぐらいか? それはそうと、石川啄木が「主義書」をミルクホールで読む場面がある。んでもって、そのミルクホールは警察が主義者を見つけるために経営しているというもの。このマンガはほとんど典拠があるだろうから、手かがりにな…

藤田節子『本の索引の作り方』は出版関係者には基本書になるのでは

忙しいので、楽しみにしていた次の本をあらあら読了す 本の索引の作り方 / 藤田 節子. 地人書館, 2019.10 メディア: この商品を含むブログを見るとてもよい本で、本作りをする人はすべからく読むべし、という結論になるが、実際に本の索引づくりで苦労した経…

高等貸本屋(新式貸本屋)は共益貸本社が最初?

『東京百事便』を見ると、共益貸本会社(京橋区三十間堀一丁目)が「府下に於て内外書の貸与を初めしは此社を以て嚆矢とす」としてる。 前日のM語録 18世紀末、出版物の大量生産が始まり、大衆も本を読むという読書革命が始まる。精読から散読(≒多読)へ…

抜き刷りの歴史

森さん曰く 前近代抜き刷り 謡曲の自分のパートだけ近代抜き刷りは雑誌がでてから新聞の抜き刷りはない。岡書院、清野謙次 抜き刷り自体を閉じて出版した。人類学論文抜き刷り集。目次はつける。後尾に古書店が広告。コピー機のない時代、抜き刷りは、名刺以…

心の小座敷(柳田)

森さん曰く 心の小座敷(柳田) 自分だけが使えるものだ 私用 所有的個人主義(ロック)→思想的個人主義 軍隊内での読書風景を見ながら

アニメ『赤毛のアン』(1979年)を見る

先週末からネットにある英語字幕版を50話分続けてみる。 本放送時に見た後で、大学時代に高校時代の友人からレコードをもらったことを思い出す。ってか、あのレコードどこへいっちゃったかなぁ。そのレコードは、もうひと昔以上前、もう亡くなった同僚にCDへ…

いつもの飲み会で

森さんの話 科学史 インターナルアプローチ(内在的) エクスターナル(外部要因、社会論)村主 朋英 雰囲気として情報史ということば写生文 柳田にいわせれば、それまで文章化できなかったことをかけるようにした文体、事実を写すことよりも思考過程を記述…

最後の押印は「21.2.7」あたり:内務省が納本を諦めた時期について

これは隠し球にとっておいたんぢゃが、手許の古本を見るに、内務省受付印がある戦後出版物を一つ持っている。 実はこれ、あるシリーズのひとつで、一括して古書展で売られていたもの。このシリーズ一括で出てたところがミソで。 いちばん遅い日付のものを買…

同じ文章を実務から読むと…カストリ雑誌は無届出版だった

昭和20、21年で、納本の制度史的な結論は出たんだけれど、添田の日記は、もっと納本実務としても読める。 添田がどうやって「図書係」の席へ行き着いたか。 まず「内務省の正面中央廊下を教へられた通りゆく。部屋がない。うろうろしてから、」とあるのだか…

昭和帝のあの写真がどったんばったんを?:納本はいつまで行われていたか

畏友オタどんが、また日記からオモシロな記述を報告してくれた(´・ω・)ノ jyunku.hatenablog.com 添田知道『空襲下日記』(刀水書房1984)から、昭和20年と21年に、内務省につとめる友人の吏員を訪ねた際の記述。 オタどんブログからちと転載(。・_・。)ノ …

ステーキを食べる:ものからことへ

ステーキを食べようとて、森さんを誘ってステーキ屋へ。 蔵書整理で間違って買った副本を進呈す。読書と読者 (本の文化史)作者: 横田冬彦出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2015/05/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る森さんがこのタイトル…