書物蔵

古本オモシロガリズム

書物雑誌『近代出版研究2024』が発売されたよ

みなの衆(´・ω・)ノ
最近は旧ツイッターのほうに常駐して、こっち、ハテナブログにはいないのでゴメンね。
戻ってきたのは、関係した雑誌が発売されたのをお知らせするためなのぢゃ。
その名を『近代出版研究』という。
www.libro-koseisha.co.jp
毎年4月ごろ刊行される年刊の雑誌。なんで年刊かといえば、そりゃあ編集体制がそれ以上耐えられないかららしい。
それはともかく、ようやく「三号雑誌」になったというわけ(σ・∀・)σ
古来、弱小ですぐなくなる雑誌のことを「三号雑誌」という言い方で揶揄するが、この「三号雑誌」という言葉がいつ頃からあったのかについてもコラムがあるよ。
いろんな記事が満載で、硬いところでは明治期「版権」から柔らかいところでは絶滅危惧種白ポスト」まであるけれど。
目玉はやっぱり巻頭座談会と特集かなぁ(゜~゜ )
今回、座談会は有名人でなくて研究所員+在野研究者だけれども、本や書物論に興味のある向きにはそれなりにオモシロいはず。実際、すでにして寄贈先の林哲夫さんー―これは座談会に名前が出てくるからー―に望外のこんなお褒めの言葉をいただいたりしている。

座談会「書物雑誌」と雑誌の「書物特集」はいかにも楽しげで、その分少々脱線しながらも、書物雑誌のおおよその流れがつかめるような内容になっているのには興奮を禁じ得ない

sumus2018.exblog.jp
特集は「近代出版 調べる技術」という題名。これは編集長が書いた本『調べる技術』がベストセラーになったからそれにちなんだもの。地方本屋への探訪など他に見られない記事があるけれど、いちばんハデなのはやはり、アダルトメディア研究家、安田理央さんのエロ本研究のレファレンス本紹介だね。こちらも評判いい。


物価高のため300円値上げしたら税込みで2500円ほどになっちゃったけど、創刊号と違って増し刷りはしないから早めに入手されたい。
アマゾンや楽天でも買えるけれど、例えば、京都だと京大そばの古本屋・善行堂で創刊号、2号も買えるはず。
東京だと、神保町の東京堂にいちばんたくさん並んでる。入口入ったすぐのところ。こちらも創刊号、2号も買える。
創刊号は出たときに『本の雑誌』に書評が出たけれど、きのう、実は文芸同人誌にも書評が載っていたことがわかった。

  • 矢馬潤(宵野雪夏)「これからのための格納庫——書評『近代出版研究 創刊号』

www.sogai.net
ネットを検索すると創刊号も2号もオモシロいと評判なので、バックナンバーを買うのもいいかも。