書物蔵

古本オモシロガリズム

「楽しいかな図書館人」

金森徳次郎憲法大臣のエッセイ『書物の眼』より「図書館いろはカルタ

犬も歩けば本にあたる(略)神田の古本屋,浅草の古本屋,さては早稲田や新宿の古本屋を順礼[ママ]してうろつき廻って,どこかでよい本にぶつかりそうに思うが(後略)

だけど,お金をそれなりに払わないとイイ本は手に入らないという。
これは今も昔も変わりませんねえ。

(論争になったら)手を取り合って図書館へ行き,適当なレファレンサーによってよい書物をとりあげて見るならば,大多数の争いはこの世から消えてしまい,平和な社会は八割位出来るであろう。(略)
ここにおいていろはカルタの第二は「ロンより図書館」ということになる。

議論より事実を,とは最近の小谷野先生のくちぐせ。そういう意味では,「ロンより図書館」は「論よりファクト・ファインディング」といいかえられる。
あれま('0'*) もう,この時代から「レファレンサー」って和製英語があったんだねぇ(reference librarianのこと)。
そして,世の中には整鼻術(整形手術)なるものがあるが,

真に自己を美しくせんと熱望する人々は図書館に来れ,(中略 読書するにしたがって)外面的な顔つきや仕草の上にも美がみちみちてくる。(略)「ハナより図書館」とはいかがであろう。

かなりアヤシイ説ですが… 時代ですかね。
ほのぼの…