書物蔵

古本オモシロガリズム

北支で満鉄図書館員が

書物奉行ならぬ図書奉行さんという人がいるらしい。
北支の満鉄図書館員による宣撫工作について論文をお書きになったとも。
うーん,やはり植民地図書館史は流行りなのだなぁ。
しかし…
ちょうど証人達は死にはじめている(というかもう1990年代あたりにか)。だからこそ書くことができるようになるのだけれど,かえってたまたま長生きした人のほうの意見がつよくなったり,史料の欠落をむりに(発展段階史観などで)埋めようとしてしまったり,危ない危ない。
やはり,いたづらにオーラルヒストリーだけに頼ることなく,史料で裏付けするのが大切だと思いつつ,逆にこんな本を読んだことを思い出した。
オーラル・ヒストリー / 御厨貴. -- 中央公論新社, 2002.4. -- (中公新書)
非常に面白かった。特に,インタビュー相手が「しゃべらないということ」についての考察が。