書物蔵

古本オモシロガリズム

エフェメラ

明治前期の納本のうち行方不明のものについて

これにオモシロな記述が。 日本文学研究資料刊行会 編. 日本近代文学の書誌.. 有精堂出版, 1982.6. 314p ; # 現にこの年間〔明治5〜22〕に出たと思はれる幾種類か帝国図書館に蔵されている筈であるが、〓にはチャンと番号まで判ってゐるにも拘わらず行方…

帯及び帯文

書物蔵 ‏@shomotsubugyo書物蔵さんがリツイートしました 大澤聡本の「帯」にある帯文は、実はテキストがはじめて他者の認識にさらされ、それが言語化された非常に重要なメタデータ。それが目録データにも現物としても保存図書館に保存されないとは、もう大昔…

カレンダーの近代史が不明である(=゚ω゚=)

いやさ暦システムの歴史はきちんと文献はあるのだけれど、出版物としての暦、カレンダーについての日本近代史が不明である。 2年ほどまへから文献をさがしてきたのだけれど、ろくにない。 かと思ったら、きのふ、にゃんと『カレンダーの研究』なる文献が存在…

寸葉?(・ω・。):古本屋には資料再評価機能が社会的、文化的、さらには商業的にも期待されるのに、じつは結構ツブシまくってしまっていたという話

少雨荘がこんなことを。 一例が、パンフレット式の抜刷や別冊、研究報告や一定の範囲に配布された小冊子のごときは、かえって千金の資料が含蓄されてゐないとも限らない。しかるにこの主のものを嘱目する機会はあっても、今日では大半ツブシにして顧みないの…

マンガの納本もれとマジメ公務員

マンガの納本モレが話題になったようだけれど 人気漫画が国会図書館にない 「文化財」伝えられない危機も 2011/8/20 Jキャストニュース http://www.j-cast.com/2011/08/20104770.html どうやらこの記事はつぎのはてな匿名ブログに触発されたものらしい。 国…

日本近代「小冊子(パンフレット)」の歴史:資料論として

小冊子という日本語は江戸期から、簡易な冊子という意味で使われていたが、ここでは、近代の「パンフレット」の訳語として扱うね(o^ー')b 江戸期の話 いま「日本大百科全書(ニッポニカ)」を見ると、 パンフレットの最初は1601年、当時イギリス最大の商業組合…

アングラ・サブカル資料を集める条件としての制度設計

なんだかいろいろ載ってそうなので、『図書館界』の最新号を入手して呼んでみた。 革命にはソーカツが 巻頭のエッセイは順々先生の「時給850円の有資格者、専門職ルーキーたち」というもんなんだけれど… 大酒呑みの藤野幸雄先生と酒をまったくたしなまれなか…

ユリイカ「古書の博物誌」を読む。特集外だけれども、千野栄一が「チジェフスキーとコメンスキー」と題して、コメニウスのことを書いているのがオモシロ。 紀田順一郎、荒俣宏の対談「古書はタイムマシン」であるから。 荒俣 (略)たとえば古い新聞だとか引…

乙部図書

帝國圖書館の資料区分(甲乙丙)についちゃぁ,一般の本にはなかなか載ってない。立ち読みしたら載ってた。 人の読まない本を読む : 赤耀館読書漫録 / 山下武著. -- 本の友社, 2005 乙部図書の整理状況を見る とかが書かれてある。1998年ごろ,友人職員…

乙部(おつぶ)について(つづき)

部屋の整理してたら友人からもらったコピーがでてきた。しばらくまえに書いたもん(乙部図書館史の教訓)の根拠となる部分。 岡田先生を囲んで / 岡田温先生喜寿記念会. -- 岡田温先生喜寿記念会, 1979.6. -- (図書館の歴史と創造 ; 1) これのp.16-17で,旧…

乙部(おつぶ) 図書館史の教訓

で,この格好の例があるのだ。図書館にも。帝國圖書館ね。乙部(おつぶ)って聞いたことないでしょね。ごく一部の愛書家には話題だったんだけど(山下武とか)。 いまでこそレトリックでそこの後身も資料保存!なんていうけど,あそこの戦前の本来的指向って…