書物蔵

古本オモシロガリズム

愛書家と性文献

斎藤夜居(ヨズエ) 『愛書家の散歩道』を途中まで。
著者は趣味が嵩じて最後は古本屋にまでなった人らしいが,若い頃,いろんな書痴書狂に臆せず会いにいき,それを書物随筆にしたひとらしい。
最初に斎藤昌三
読んでいるうちに… うーん,読んだおぼえがある部分も。それもガリ版のような気が。あぁ,某所で立ち読みしたガリ版翻刻だと気づく。「はだかの昌三」の一件は,これで読んだんだった。本全体はコレクター列伝,古本屋列伝というところ。コレクターシップは,学問の新ジャンルの開拓にやくだつから実は社会的効能もあるのだ(とはいへ,コレクター本人は世俗的な幸せから遠ざかってしまう傾向がある)。
(’0’*)あっ! 気になってた掃苔家,磯ケ谷, 紫江 ‖イソガヤ,シコウが,ほんのちょっとだけ出てきた… 有名なのかな,昭和19年に,こんな↓本だしてるみたいなんで,知りたかったのだけど。
 書物奉行墓所総覧 / 磯ケ谷紫江. -- 後苑荘, 〔1944〕  当然未入手
ネットで斎藤夜居ググると,愛書家,蒐集家のHPがひっかかる。なかでもおもしろそうなのは…
XX文学の館
というもの。知らなかった。このサイトの,「地下本に於ける稀覯性」という文章は,地下本にかぎらず,古本一般に応用ができそうな好内容。
このサイトは戦前の性愛関係の文献に限った話をしている。わちきは,うーん,エロ本の閲覧方法については興味あるけど,文学系の発禁はフォローしてないので。それでもおもしろい。