書物蔵

古本オモシロガリズム

日本レファレンス帝国衰亡史:伊藤松彦旧蔵『参考書誌研究』(@_@;)

伊藤松彦の手沢本『参考書誌研究』揃い300円を五反田で拾ふこと

気付いてはゐたんだケド、薄汚れた『参考書誌研究』初号からの揃い15冊ほどが、たったの300円で出ていた。一冊、10円ほどか? もうツブシ一歩寸前(^-^;)

ん?(・ω・。) うすよごれとるのー

とてほっといた(。・_・。)ノ
でもけふ改めて落穂ひろいをしとる最中にフト、

挟み込みかなんかないかな

とて、ちと中を覗いたらなんと\(◎o◎)/!
伊藤, 松彦, 1923- || イトウ, マツヒコ の旧蔵であるらし(*ω*;)´´

これもまた、The history of the decline and fall of the 図書館帝国

このまへ高円寺で拾ったこれが自叙伝。

  • 大またで歩く : 図書館と向き合った60年 / 伊藤松彦著 伊藤松彦 2007

なぜだか国会図書館にもないレアものぢゃが、この人、もと国会の人。いま拙ブログをさらうと、伊藤, 松彦, 1923- || イトウ, マツヒコ -  2012?没  などとメモしとるが、亡くなったのかすら(゜〜゜ )
どうせだれも憶えちゃゐまいが――と思ったら、ちゃんと、「野武士然とした人」との声が(^-^;)――この人、志智嘉九郎のレファレンス・サービス路線がヘロった後で救おうとし(て、必ずしも成功しなかっ)た人である。
成功しないのも、結果から見ればあたりまへで、いまだに貸出しマンセーイデオロギー墨守しとるやうな図問研の枠内にゐちゃあ、できるわけありません(^-^;) 飛び出すぐらいでなけりゃあ、って、飛び出したのは国会をなんだけど、この『参考書誌研究』を見ると、創刊号からの編集担当である。

参考書誌研究』という雑誌
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20070919

このエントリで、レファレンス研究と書誌掲載の2つが目的の雑誌と述べ、でも書誌ばっかになって、アフォぢゃとくさしてをるが、実は初期の頃、つまり伊藤松彦氏が編集してたころはちゃんとレファレンス研究もやっていた。

ことごとく正しい問題提起

このまへもY氏と一致して盛り上がったのぢゃが、この1970年代の国会図書館組合インテリといはんか左翼系といはんか彼らの問題提起は、

ことごとくまちがった結論に行くが、問題提起としてはことごとく正しい

のだ。
このまへも、斎藤文男氏の『実践的レファレンス・サービス入門』を再度読んだら、それこそワン・パラグラフごとに、ことごとく気づきに満ちてをるのに、ことごとく間違った方へ答えを書いていて、その、ことごくさに妙にウレシクなってしまったことぢゃった(σ^〜^)σ
実際に熱心に読まれたせいで薄汚れたこの本に書き込まれた傍線から、その正しき問題意識をかいまみることができる、とゆーわけ(。・_・。)ノ
とゆーことを一瞬でかんがへて、拾う。
しかし、状態が悪いからツブシ一歩寸前の値段で、そりゃまったく道理なんだけど、伊藤松彦旧蔵とて、その意義から買う(実はわちきにゃほとんど複本(σ・∀・)σ)なんて、ほんと、この世で、わちきぐらいでは(σ^〜^)σ
さういふ意味で、奇跡的な落穂拾いであったことですぢゃ(*´д`)ノ