書物蔵

古本オモシロガリズム

 月の輪書林の目録でた!速達で注文

ユニークな古書店月の輪書林の目録,なんとまあ,今回は出版関係者がらみの目録でっせ。
だから、なんとなんと今回、書誌学、図書館学関係も,たーくさん,たーくさん。
たいへん!たいへん!
友人に見せてもらったからよいようなものの、うーん、これを知らずにいたら、とっても残念だったでせう。ありがたう,友人!
ということで借覧し、2,3冊注文しました。はがきで、速達。270円もかかるんすねー(50円のほかにですよ)
なーにを頼んだか。まずは…
沓掛伊佐吉(くつかけ・いさきち)の「曝書史稿」。図書館文化史家の面目躍如ですよ。のちの著作集にテキストは収められたけど,この私家版は和装っぽくしたててあった気がする。曝書(ばくしょ)ってのは,本の虫干しのこと。転じて,図書館で図書の棚卸し(蔵書点検)をする意味で使われている(現役語)。
鳥生芳夫「本のはなし」は戦後の児童書。すでに持ってる戦時中の本と比べたい! 予告にある「焼夷弾ふるなか本の本」は,このトリュウ・ヨシオについてなんだわさ。
滑川道夫「としょかん」も戦後の児童書。占領下,図書館啓蒙はすすんだ! アメリカさんよ,ありがたう!
ほかに,和田万吉(わだ・まんきち)関係文書があったけど,20万円するからとても手が出ないよ。和田万吉は戦前に東京帝国大学で図書館学を教えた書誌学者ってところです。すごいんだけど広がらなかったという点で,妙に早産の図書館学といっていい。
友人が東大ででも買うんでしょーか,という。まー,機関買い(造語)するとすれば,東大の図書館学研究室かなー? いちおーあそこ図書館史もやってるし。でも,おもうんだけど,いまの研究室と和田万吉はつながりないんじゃないかなー。和田万吉は国文畑だし。ほんとーは,図書館研究の一翼は学部でなくむしろ,附属図書館が担うはずだったのでは。
和田万吉は東大の「司書官」やってるしねー。司書官って,とぉーっても偉いんだぞ(戦後は廃止)。