書物蔵

古本オモシロガリズム

鵺(ヌエ)のような読書会は

「読書会は鵺」「だから研究史がとらえづらい」とは友人Aの弁。
「読書会=ヌエ」説は、どうやら書誌鳥さんのココロにも残ったよう。
デルフォイの神託のような友人Aのコトバをわかりやすく言い換えると…
読書会は、

文化活動のようにもみえ
教育活動のようにもみえ
図書館がやっているようでもあり
自主サークルがやっているようでもあり
教師が主催していることもあり
司書が主催していることもあり
じつは神主さんが主催していたりして
翼賛会が唱導しているのかとおもえば
日図協が唱導してもおり
上からの統制にもみえるが
下からの要求でもあったようにも思え
選択の自由がないようでいて
じつは選択していたような気もするし
戦前は日図協が震源地だったのに
高度成長以降は関係なくなっていくし

あんまりわかりやすくない?
またいいかえると。
まじめに論文を書くんであれば、いっとう最初に研究史を(軽くでも)やらねばならんのだけど、その際にこのヌエ的性格のために、先行文献をみつけるのがとってもめんどーになっているのだ。
これが純粋に館界内での話題であれば、『図書館雑誌』見て、図書館情報学の便覧・辞書類を見て、図書館情報学の主題書誌見て、元図書館員の回想録見て、はいおわり、なんだけど。
まーもちろん、

戦前・戦中・戦後(高度成長前)の読書会って、びっちりばっちり繋がっている

わけなんだが、そのつながっていた読書会のことは、ヌエ的性格ゆえに、さまざまなジャンルのさまざまな形式の文献に分散して存在する。
この前も、戦後の、読書会じゃなくい読書推進のことを知ろうと思って注文したある本に、なんと、戦時中の読書会の、それも主催者でなく参加者側からの回想がのっていてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!と思ったよ。
そろそろ、戦時中の読書運動について、まとめにはいらんといかんかなぁ。