森サンがネットで紹介していたこれ。
- 岩佐 壯四郎 <雅号>の終焉(<特集>制度としての「近代」-「負」の領域からの逆照-) 日本文学 0386-9903 日本文学協会 1996 45 11 47-59 https://ci.nii.ac.jp/naid/110009914504/ 10.20620/nihonbungaku.45.11_47
「戯号も雅名も何もない、唯本名」の文学者が出現しはじめるのは、「白樺」「新思潮」(第二次∀があいついで創刊され、志賀直哉、谷崎潤一郎らが一斉に作品を発表しはじめた一九一〇(明四三)年になってからである。」(P.49)
ずいぶんはっきりとしているんだなぁ。明治43年から雅号が使われなくなったとは。
ただ、雅号が終わったからといって、ペンネームの成立には直結はしないね。実際、上記岩佐の論でも、本名、つまり国民国家による戸籍名になっただけで、雅号廃止で前近代的文人世界とは縁を切れただろうが、新しく自由になったわけでもないだろう、と指摘しているだけで、ペンネーム論はやってない。
あー、だから森サンが『七人』が同人誌出版の歴史では重要と言ってたのかぁ。