『麒麟』同人
こうしてみると、単著を残した人は少ないなぁ(゜〜゜ )
メンバーの職業は、サラリーマン、クリーニング屋、建て具職人、印刷屋、作家、編集者と、文字通り十人十色だが…
『東京タイムズ』S47.10.6→『麒麟』(2) p.17 (S48)
八木さん島崎さんが編集者、作家は秋山さん、そうすると残りがサラリーマン、クリーニング屋、建て具職人、印刷屋ということかしらん。
古本市(ってかディープな古書展ね)のお客のプロフィールが明示されることって、実はほとんどないんよ。といふことで、これはたまたま結社ができて取材で明らかとなった稀有な例。
と、3号をよむと遠藤憲章氏は阿佐ヶ谷のクリーニング屋さんであるとわかる。
ネットに情報が(@_@;)
参謀本部で「麒麟」の2号と5号を格安で(300円だったか)入手したのでほくほくし(´ω`*) ついでに「麒麟の会」について、同人名を同時にググって調べていたら、つぎのサイトに行き当たったΣ(゚◇゚;)
一考「島崎博さんのことなど」『ですぺら』掲示板1.0
http://www.despera.com/bbs1/2004/03/post_960.html
どうやら、つぎの人物がやっとるらしい。
渡邉一考(わたなべいっこう)昭和二十二年二月五日、兵庫県神戸市生まれ。
http://www.despera.com/d-syokai/tensyu.html
どうやら渡辺, 一考 || ワタナベ, イッコウ という人は南柯書局という出版社を1977年12月(モネルの書 / マルセル・シュオブ)から1983年5月ごろまで(三位一体亭 オスカル・パニッツァ小説全集 日本の古本屋データ)やっていたようである。しかし、南柯書局っててば、あの、三四五六本(みよごろぼん)を出した出版社の一つだったやうな。。。でも明石でやってたせいなのか、国会図書館には3点しかないのね。サイニーをみると19点ほど。コーベブックスというのも関係ありそう。こっちは1974年から1976年あたりまで。
って、あら、酒井潔『悪魔学大全』の解説も同じ方なのねん。
とここまで書いたら親切にも電報が届いて、さらに電話したら、こーべブックスは一考氏がやっていたものであると。物知りやなぁ(-∀-;)
渡辺一考「文庫版解説 天の邪鬼の読書記」酒井潔『悪魔学大全Ⅱ』〈学研M文庫〉学習研究社、二〇〇三年十二月、p.387。この列擧に入るべきものについては別に、渡邊一考「芋蔓冗語――坂ノ上言夫について」幻想文学出版局『幻想文学』第27號「特集 猟奇と哄笑 異貌のエロ・グロ・ナンセンス 日本幻想文学誌【四】昭和篇」一九八九年九月(季刊)、もある。筆者については、インタビュー「Fantastic Editors② 渡邊一考(雪華社):南柯の夢に憑かれて…」『幻想文学』第13號、一九八五年十二月、參照。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/1959/GS/extra01.htm#n90
『書物蔵』を四月五日附を見るに、渡邊一考氏に關心を抱いた御樣子。
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20140405
以前話したこともあるかと存じますが、彼の編輯する出版物は高校生の頃から氣に懸けてゐて、大學生時代にはコーベブックスにまだ在庫があった『わが春夫像』だかを法政大學多摩圖書館にリクエスト購入させたりしてゐたものです(しかし今法政大OPACで檢索しても見つからない――紛失?)。とはいへ、『銀花』での連載など通覽しようと思ひつつずっと怠けてゐて、中途半端に抛擲して熱心さが足りない半可通なのは例の如し。
お忘れでせうが、拙論「新聞文學その他圈外文學への脱線――高須芳次郎(梅溪)の埋もれた文學史構想に關する覺え書き――」註90にて、渡邊氏へのインタビュー(幻想文学』第13號掲載)を文獻に擧げてあります。あれで彼の編輯者としての履歴は大概知られます。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/1959/GS/extra01.htm#n91
御參考までに。
季刊銀花. (67) (文化学園文化出版局, 1986-09)
目次:怪人百面相綺譚-または、渡辺一考とは何か / 種村季弘
目次:紙魚のつぶやき / 渡辺一考 , 南柯の夢=渡辺一考の本づくり / 小林庸浩