書物蔵

古本オモシロガリズム

「開架」について専門辞書瞥見

図書館情報学用語辞典. 第3版』(丸善, 2007.12)には「開架式 open stack system」や「安全開架」自由開架」はあるけど、「半開架(準開架)」はないなぁ(´・ω・`)
わちきの愛用していた『図書館用語辞典』(角川書店, 1982.10)はさすが、「パチンコ式」が参照系として立項されているヾ(*´∀`*)ノ゛キャッキャ

準開架式 閲覧方式の一つ。半開架または半閉架式ともいう。〜『中小都市における…』ではパチンコ式といわれた。(p.248)

とある(。・_・。)ノ

考察1 専門辞書の比較

学会の事典が歴史や実態の言葉に弱いのは、まあこれはわかりきったことであった。図問研の辞典が、新版で項目が整理され、わかりやすくなった分、つまらなくなったり、参照形がなくなったりしていたことを確認できた。

考察2 開架の説明法に2通り

閲覧方式から説明をする記述と、書庫管理法から説明する記述にわかれる。んでも、ALAが書庫(stack)から説明しているように、本来(ここで本来といふのは、日本がマネっこしつづけてきた大本の米英図書館学では、とゆーこと)、ただの書庫管理でしかないということかしらん。
なにかしら、ニフォンゴの「カイカ」って、「文明開架」(へリング女史の論文)なんちゅーひっかけ言葉にされちまふぐらい、物理的利便性をこえて社会関係の問題へとつなげられちまふ傾向にあるからなぁ。

考察3 「パチンコ式」の語感

図問研の新版に「パチンコ方式と揶揄された」とあるように、やはり悪口として、おそらく戦後、開発された言葉といえよう。
ちなみに「〜方式」でなく「〜式」が中小レポートの表現だったやうな。。。毛語録を引くさいには正確にねっ(σ^〜^)