書物蔵

古本オモシロガリズム

龍渓書舎事件、出版ニュース謹告事件

このまへMさんに拾ってもらった『出版戦争』小汀良久 著 東京経済, 1977.6. 166pにいくつかオモシロげな事件が紹介されていた。
そのひとつ。
龍渓書舎事件ないし龍渓書舎裁判というものがあったという。
ネットではこちらに少しあり。
http://www.nakano.net/chizai/c7901a.htm
1977年3月の朝日新聞に「『幻の文書』復刻差し止め」という記事が社会面に載ったという。上記ネット記事では最高裁までいって、現行著作権法のおかげで龍渓書舎が負けちゃったらしいんだけど、旧著作権法では、11条に著作権が生じない著作物に法律命令だけでなく「官公文書」も入っていたのだそーな。
この点では旧著作権法のほうが今の1970年著作権法より出来がいいような(σ^〜^)
ほかにも、
出版ニュース謹告事件とかあるらしい。日本出版学会が成立したとき、会長が学者でなく産業人の野間省一だったのを、「資本の会長が学会の会長」であることは問題と『出版ニュース』の連載「出版時評」が批判したのだそうな(1971年5月中旬号)。そしたら当の出版ニュース社がおわびをだして連載も打ち切りにしちゃったというもの。