書物蔵

古本オモシロガリズム

はてブの「タグ」と、はてダの「キーワード」の差異について、ある解釈

概念索引法において主題は「事象(phenomena;主題そのもの)」と「観点(point of view;discipline;ジャンル;分野;学問分野;知識分野)」の2種類にふりわけて考えないと分類・件名の付与ができぬものなんだけど(たとえば『戦争の文化人類学』ならば、事象:戦争、観点:文化人類学なので、件名:戦争を付与するのが正しい)。
どっちかっつーと、タグがジャンル(観点)的なものを、キーワードが主題そのもの(事象)的なものを言い表す傾向にあるのではないかと。
もちろん、分類法や件名などのように、付与法がきちんと決まっているわけじゃなく、そもそも非統制の名辞(term)を使ってはいるのだが、この、非統制だというところが、参加者の自発性を生んでもいるわけで。
どのように、あるいはどの程度こまかく世界を分節化していくかというのは、各人の年齢や階層、性別などによっていろいろになっちゃうんだけど、それでも、平成期日本の平均的成年の世界観、といった分類世界は想定できるはず(というか、それから平均してえられたものが平成期日本成年の分類体系だと言ってしまってよい、ということ)。
タグで「図書館」ってみんなつけてるようなもんは、統制語ならたとえ一般件名標目表でも「大学図書館」とか「図書館(公共)」とか、もっと文節化すべきレベルのエントリであったりもするが、それでもみんな「図書館」とタグをふるのは、一般人にとってそれらは「図書館論」というジャンルのこととして受け取られているわけで、それって事象というよりもジャンルにコトバを割り当てていると解釈できるのでは。
などと、ちっと司書っぽい話をしてみたが。
中小レポこのかた、分類の話は流行らんことになっているから何いってるかわけわからんでしょう(・∀・)