書物蔵

古本オモシロガリズム

昭和前期、雑誌の多くが月刊誌であった

知っている人しか知らないが、戦前期、新聞や雑誌は内務省への登録制であった。
ゆえに「廃刊」とか「休刊」といった概念があった(もちろん今もあるが、起源はやはり戦前。とくに廃刊という用語は明治初めからある。ただし創刊は明治末から)。
つまり、警察は、制度上、国内にどのような雑誌・新聞がいくつあるか、そのタイトル数などを数えることができた。

これを見ると、
出版雑誌16739種のうち月刊は11648種
新聞紙・新聞雑誌12820種のうち月刊は6682種、日刊は1435種
とある。ちなみに「種」というのはタイトル数と考えてよい。。
いま計算すると、出版雑誌の70パーセント、新聞紙・新聞雑誌の52パーセントが月刊であったことがわかる。

付.戦前の週刊雑誌は「週刊誌」か?

戦前にも週刊の雑誌はあった。たとえば「アサヒグラフ」などはたしかに週刊である。
しかし。
現在の意味での週刊誌ではなかったという考え方がある。こちらのほうが確からしいが、これは口頭できいた話なのでどこいらへんに載っていることだろう。