書物蔵

古本オモシロガリズム

『発禁年表』にある小田切秀雄の序文に次のような記述がある。

長く日のめをみなかったこの年表の原稿が…
数年前にこの原稿は基本的な部分が完成し…
有能誠実な協力によって実際上の資料の入手・調査・検討の全過程にわたってことを進めてきた当時上野図書館員の福岡氏…
この年表の計画に着手したのは福岡氏を知り、かれといろいろ話をするようになってからであるが…

年表が最初出たのは1965年。とすると、原稿が概成していたのは1960年前後。これだけの情報量をまとめるのにやはり数年はかかるから始めたのは1955年ごろと思われる。
「当時上野図書館の」の当時っていつなのかよくわからんが、昭和30〜40年ごろに上野図書館国立国会図書館支部。戦前の帝国図書館にあたる)

余談

皓星社の雑索を引いたら、地方史雑誌にこんなものがヒット

  • 春山俊夫「静岡県昭和発禁年表(1)」『静岡県近代史研究会会報』(159) (1991年12

びっくりして見たらば、福岡井吉「発禁年表」の静岡県での出版物ぬきがきであった(*´д`)ノ