書物蔵

古本オモシロガリズム

『変態・資料』筆禍記念第6号に新聞縦覧所が

このまへ神保町にて拾った『変態・資料』は筆禍記念号といふことでエロは一切なし。発禁をたてつづけにくらったので、わざと堅い記事ばかりにしてあるぐらいのことが書いてある。
まあ気づいとる人は気づいとるだろーけど、梅原北明は初期のメディア史研究者でもある。中身は

「明治新聞雑誌資料並筆禍文献」号 目次
  明治初期新聞一覧十年史
  漫談明治初期新聞十年史
  新聞筆禍文献十年史

いやあ1号分まるまる明治初期新聞紙の歴史。どっかに書いてあったが、帝国図書館に通いつめて材料集めをしていたのだとか梅原は。まあ、本文の記述によれば、古本あつめもしていたようである。
とまあ、わちき的には梅原北明のことよりも、上森子鉄が編集後記などを書いているのがオモシロなんだけどね。
いちばん得したのは、当時(昭和2年)段階で、靖国神社内にまだ新聞縦覧所が残ってをったと証言があること。