書物蔵

古本オモシロガリズム

日本索引家協会がいきづまったワケ

日本近代書誌学会(こんなものは、(まだ?)ない!)となるべき団体がいくつか過去にあったうちで、比較的早く成立した日本索引家協会
それがぽしゃったワケについて数年前から調べてきたわけであるが、さまざまな証言のほかに、解散した団体としてはきわめてめづらしく極めて律儀に終刊号がでていおり、そこにそれなりの話が書かれている。

書誌・索引のの世界は、まだ啓蒙の時代であり、会員の大半は実務者であるという認識の上で読まれる機関紙を目指して編集してきた。ところが、この編集態度に対して、学術雑誌であるべきだという批判が出た。私は、書誌索引か協会はあくまでも「協会」であり、「学会」であるとは思っていなかったので、「学術雑誌」を意識した編集をする気にはなれなかった。結局2年足らずではあったが、編集を続ける意欲を失い…
佐野真「この20年を振り返って」『書誌索引展望』20(別) p.1-2 (1997.3)

実務vs.アカデミズムの衝突があったというのが、佐野さんの書き文字証言。
おなじ号で初期からの協会員であった石山洋が、けっしてインターネットの進展だけが原因でない、といっているので、書誌、索引における

職人気質vs.ビブリオメトリクス

背景にあるのも、逆に明らかであるが、やはり、この二人が書いてないさらなる原因があろうことが推察される。
この協会の「年表」をみると。

平成8(1996)年
6月 会員有志12名から「1996年度日本索引家協会総会への議案提出の要請」と題する協会解散提案の提出があった。

とあるので、これを薬袋、じゃなかた見ないことには…
(加筆)
もちろん薬袋先生でなく、なんとなく別の研究者の人格的な問題がこの協会を悲劇にみちびいたような気がするよ。