書物蔵

古本オモシロガリズム

渋谷, 国忠 (1906-1969) ‖シブヤ,クニタダ 人物書誌

<人物文献>というコトバは、国会図書舘が発明した言葉だというが、<人物書誌>ってのは誰が発明したのかすら。
以下の情報源は、図書館雑誌の総索引、金沢文圃閣の専門書誌、NDL雑索、NDL-OPACWebcatプランゲ雑索、石井講演録(1999)である。(2010.3.3皓星社雑索分を反映)

澁谷國忠人物書誌(2012.11.19改訂)

  • 1906 長野生まれ(石井1995)
  • 1928 明治学院卒 横浜市立図書館就職(丸山1970)
  • 1928 神奈川県図書館協会設立(石井1999)
  • (翻訳)目録報ノ根本原理/Richardson, E. C. 『圕研究』5(2)(1932.6)p.176-180
  • (翻訳)Esdaile 書誌学の視野と方法〔一〕、(二)『書物展望』3(10) (1933.10), 3(11) (1933.11)
  • 図書館研究の態度について 『神奈川県図書館協会報』(?)(1934.?)p.
  • 児童司書制について 『神奈川県図書館協会報』(?)(1934.?)p.
  • 図書館事業の目的について 『神奈川県図書館協会報』(11)(1935.1)p.3-4
  • 研究紹介 『神奈川県図書館協会報』(29)(1936.7)p.3-4, (30)(1936.8)p.3, (33)(1936.11)p.3, (34)(1936.12)p.4
  • 図書選定法 『神奈川県図書館協会報』(34)(1936.12)p.1-2
  • 楠田五郎太氏著「動く図書館の研究」を評す 『神奈川県図書館協会報』(25)(1936.3)p.1-2
  • 圖書選定法(下) 神奈川県図書館月報. (1月號)(35) 1937-01
  • 千葉縣下圖書館印象記 神奈川県図書館月報. (3月號)(37) 1937-03
  • 図書館の社会教育的機能と文化保存的機能 『横浜市図書館月報』(27)(1937.11)p.1-4
  • 反省と展望 神奈川県図書館月報. (1月號)(47) 1938-01
  • 大会覗記 『神奈川県図書館協会報』(52)(1938.6)p.8
  • 参考事務要論 『図書館雑誌』33(1)(1939.1)p.10-15 33(2)(1939.2)p.30-32,48
  • 1939 館長事務取扱(横浜市立)(石井1999)
  • 今年の仕事 『横浜市図書館月報』(?)(1940.1)p. 注:館外貸出とレファレンスのすみわけ論 NDLデジデポでは『神奈川県図書館月報』扱い
  • 婦人と讀書 神奈川県図書館月報. (6月號)(76) 1940-06
  • 地方文化と圖書館 神奈川県図書館月報. (3月號)(85) 1941-03
  • 聖戰と圖書館人の覺悟 神奈川県図書館月報. (1月號)(95) 1942-01
  • 自由主義体制と公共図書館 『図書館雑誌』36(8)(1942.8)p.573-
  • 図書館読書指導の基礎概念 『図書館雑誌』37(1)(1943.1)p.4-
  • 1943.9.30 前橋市立図書館長(『図雑』37(9)(1943.9)p.602 官報1943.10.1)
  • 「同館は近く群馬県中央図書館に指定されるべく内定してゐると云われ、ゆく/\は県に移管されるのではないかとも見られてゐる」(『図雑』37(9)(1943.9)p.602)
  • 1946「前橋市民大学」を図書館に(丸山1970)
  • 文学的読書について 『東国(上毛新聞社)』(1947.4)
  • 読書随想:図書館の窓から 『上毛警友(国家地方警察)』(1948.10)
  • 救国の途と青年運動(久保田春壽と共著) 『群馬公論』(1949.10)
  • 名作檜物語:土 長塚節 『穂波(群馬県農業会)』(1948.1)
  • 〓〓処刑をめぐつて 『学灯(前橋市民大学)』(1949.1)
  • 1951 前橋ユネスコ協会設立(丸山1970)
  • 公共図書館の教育的機能 『季刊図書館学』1(2) (1951.11)p.17-23
  • 受講者の一年の活躍狀况 IFEL図書館学. (1) 1952-04
  • 学校図書館学の進路 『図書館界』4(1) (1952.6)p.1-3
  • 学校図書館基準の性格 『学校図書館』(23) (1952.9)p.18-19
  • 物品としての図書 『IFEL図書館学』(2) (1953.1)p.10-15
  • 1953.4 「家庭文庫」開始 前橋市図書館(丸山1970)
  • 1953.10 読書週間「萩原朔太郎展」前橋市図書館(丸山1970)
  • 『図書館実務』(春陽堂書店, 1954)(図書館講座 ; 整理編 ; 1)
  • 図書講習科目の講義内容について IFEL図書館学. (4) 1954-09
  • 高木春木氏に答えて 『学校図書館』(52) (1955.1)p.
  • 「特殊資料」の研究討議について 『図書館雑誌』49(5) (1955.4)p.
  • 公共図書館研究集会の運営に関する一提案 『図書館雑誌』49(3) (1955.4)p.
  • エーカーズ先生という人 『IFEL図書館学』(5) (1955.4)p.
  • 図書館利用統計標準様式試案 『図書館雑誌』49(11) (1955.10)p.
  • 図書館統計共通化の諸問題 『IFEL図書館学』(6) (1956.1)p.
  • 「坊主主義」からの脱却を 『図書館雑誌』51(5) p.(1957.4)注:坊主主義とはマルクス主義用語で教条主義のこと。宅配配送費の受益者負担について図書館法17条の教条主義的解釈をしりぞける意見
  • 館外拡張奉仕ルポルタージュ 『IFEL図書館学』(9) (1957.10)p.
  • われわれは図書館法改正草案をこう読んだ 『図書館雑誌』52(2) (1958.2)p.35-42
  • 図書館、公民館の義務設置への展望 『図書館雑誌』52(5) (1958.5)p.155-157
  • 図書館、公民館の義務設置への展望(続) 『図書館雑誌』52(6) (1958.6)p.196-198
  • 愛憐詩篇ノオト (近代文芸資料複刻叢書 ; 第3集) / 萩原朔太郎 著 (世界文庫, 1962)
  • 朔太郎の書斎保存 『詩学』17(5) (1962.6)p.
  • 読書普及活動の疑問的疑問:公共図書館におけるその位置づけのために 『図書館界』14(6) (1963.5)p.
  • 「朔太郎忌」雑記 『詩学』18(7) (1963.7)p.86-89
  • この書誌の編集と刊行について 萩原朔太郎書誌. 昭和39年3月現在 (前橋市立図書館, 1964)
  • 公共図書館の曲がり角に立って:「中小都市における公共図書館の運営」にふれて 『図書館雑誌』58(6) p.258-261(1964.5)注:中小レポ批判
  • 詩人の読書経歴調査:萩原朔太郎のばあい(第12回研究大会発表要録) 『図書館学会年報』12(1) (1965.8)p.85-90
  • 1966退職(前橋市立図書館長)(丸山1970)
  • 詩人萩原朔太郎 (みやま文庫 ; 22) / (みやま文庫, 1966) 詩人登場まで 萩原朔太郎年譜​
  • 「読書運動研究会報告」批判 『図書館雑誌』60(7) (1966.7)p.16-20
  • 中山正道.読書普及について:渋谷氏の批判を読んで 『図書館雑誌』60(9) p.356-357 (1966.9)
  • 1969.10.13没(丸山1970)
  • 渋谷国忠さんを偲んで/細谷重義 『図書館雑誌』64(3)(1970.1)p.24
  • 文化編集者・渋谷国忠先生/丸山政三 『図書館雑誌』64(3)(1970.1)p.24-25 注:肖像あり
  • 萩原朔太郎論』(思潮社, 1971)
  • 萩原朔太郎と前橋 『萩原朔太郎 』(有精堂出版, 1971) (日本文学研究資料叢書)
  • 浄罪詩篇ノオト(萩原朔太郎遺稿)渋谷国忠編 『萩原朔太郎研究』那珂太郎(青土社, 1974)
  • 小さな願い / 耕治人 『群像』35(6)(1980,6)p.160-178 (文芸雑誌小説初出総覧2005より)
  • 神奈川県内における横浜市図書館司書渋谷国忠の活動 / 石井 敦『神奈川県図書館学会誌』(73・74)(1998)p.12〜23
  • 『昭和二十年の前橋市立図書館(復刻)』(前橋市立図書館, 2002.11)

本文

けど、いつも思うのだけど。
こうやって先人達の。
とりかえしのつかない言説活動をほじくることは。
基本的に墓を暴く盗賊ではないだろか。
それがまた、ほめまくりの顕彰であればむしろ気は軽い。
もちろん、その、アホバカマヌケなネガにすぎない糾弾史もまた同様。
どちらにもいけない実証史学というのものは。
自分の、あるいは自分の知人友人インフォーマントの、実の親、実の祖父母たちの。
ありのままを知ってどうしようというのか。
自問す。
もちろん。
ありのままはありのまま以上でもなく以下でもなく。
たとえばわちきがヒトを2人殺したとして。
それは1人でもなく3人でもなく、2人として刑罰をうけるのが実証なわけだが。
糾弾史観からいえば1人も100人も同じなわけで。

2010.3.3追記

書誌に1件追記

2012.11.19改訂

書誌に国会デジデポ目次情報を足しこむ。いや実際、このデータが出現しちまったんで、過去の書誌はすべて改訂せねばならんね。って無理だけど(^-^;)