書物蔵

古本オモシロガリズム

教科書に明白なマチガイが載っていて

めずらしく司書課程の教科書なぞを読まんとす。しばらくまへの『図書館界』の教科書匿名比較記事で評価が高かった覚えのある樹村房『資料組織概説』をば。
件名のとこを読もうとして、いきなり、マチガイがでてきて鼻白んでしまった。

たとえば「フランス料理」という語は自然語である。しかし、それを「料理(西洋)―フランス」とすると自然語とはいえない。これは日本の標準的な件名標目表の最新版である「基本件名標目表(BSH)第4版」より選択した、件名標目表という統制された語の例である。(p.142)

あーあ(・∀・`;)

フランス料理 → 料理(西洋)―フランス

って、端的に言って素人のよくやるマチガイぢゃん

フランス料理 → 料理(フランス)

を新設して特定記入の原則を守るか、

フランス料理 → 料理(西洋)

にするしかない。

料理(西洋)―フランス

というのは、フランスにおける西洋風料理一般についての本には付与できるけど、フランス料理一般の本には付与できない件名なのだ。
いやサ、わちきとて、瑣末なマチガイならどーでもいいんだけど、ちょっとこれは、件名付与の中核部にかかわるマチガイですぞよ。
教科書に明白なマチガイが載っていて、それにつっこみがはいらんというのは、どーゆーことか、わかるよね*1
泉下の岡田ナラウさんにいいつけちゃうぞ、っと(σ・∀・)σ

*1:件名は教科書を書くヒトでさえ、付与も引くこともしてないということ。日本は米国とサカサですのー(・∀・) でもまあ、いまの第二次レファレンスサービスブームで復権の兆し(わずかに)あり。