はてなブクマでハンセン氏病についての件名標目形のことが話題になっている(・o・;)
スルーするつもりが、これ↓をみて、いささか義侠心にかられ、いわなくてもいいことをいってみる。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://egamid2p.exblog.jp/5132774
結論からいえば、1)らい病を参照形にして本標目にハンセン氏病をたてる 2)いままでのエントリにぶらさがってる標目はできれば直す、ってとこなんだろーけど。
被差別者救済は当然のこととしてあえていうと。
今回の事件、展開のしかたがあんまよろしくない。黒いものがいっせいに消えたときみたいな感じ。今回は標目形を変えるのが正しいとして、それでも、館界にまともな言説が醸成されとらんなかで、今回の件が落着しても憂いは残る。
このよーな事件は、ほんとなら日本じゃあ1980年代くらいに経験しておくべきことだったのだろう。それがまったく手付かず。
まともに考察したいんなら。
これとこれを読んで、さらに日本の話をするならば、
1)日本の標目表は誰が制定している?
2)個々のエントリ(書誌データ)に個々の標目をマッチングさせているのは誰?
3)件名ってユーザに使われているの?
4)なんで今まで問題にならんかったの?
ってことを考えるってことになるなぁ(*゜-゜)
って、4)に答えようとすれば、3)使われていないんじゃないの、2)どのような人がどれくらいの規模で?、1)はほんと、ここ数十年間なにやってんでしょ、ってなことになるけれど。これらの問題系は、日本図書館情報学でまったくぜんぜん問われてこなかったといいたい(って、これまんま論文になるのでは)。
まあわちき的には、
件名標目表における問題表現の存否についてチェックするには、またそれとは別に、問題表現の用語集を、それも外部には秘密の形で持たねばならない。
ということが最大の懸念。
なにかがイクナイが、なにがイクナイのかは秘密(orイクナイと言い出した人だけが知っている)
という問題構造は、スターリンさまが大好き。
思想の自由と、政治的正しさの狭間に標目表をたたせるんなら、本標目が問題になった段階で、ほんとに差別語なのか吟味したうえで参照形に落とすという対応になるんだろう。
だいたい今回の標目形だって、標目として立った時点では差別語ではなかったからこそ、標目となったとしか思えないということにこだわりたい。でないと、JLA件名委員はファシスト・強固な優生主義者だったということになるですよ(〃´o`)=3 フゥ
一時期、差別語だとされていたものが、実はそうではなかった、ってなことがあるみたいだし。