書物蔵

古本オモシロガリズム

清く正しく美しい戦時と、汚く不正で醜い平時

出版ニュース』の8月中旬号を覗くと、箕輪成男(しげお)氏の論文が。
「政策科学としての出版学をめざして」というものなんだけど、そのマクラがふるってる。

出版は経済活動であるといったら、内心抵抗を感じる出版人が多いのではないか(略)〔というのも〕
出版活動を何よりも文化的で知的で高貴な事業と考えているからである。

箕輪さんは、
出版もショーバイですよん。公取が再販制ツブシに来たのも、その一環にすぎませんよ、業界は「文化」という語や「文化人」を「動員」して、現体制の「護持」になんとか成功しているけど、このままじゃ負けますよ(だから、わたしのやってる出版学を中立的な政策科学として認めてね♥)
この観点でのごく少ない研究成果として
岩崎葉子「イランにおける書籍流通に関する一考察:再販制をめぐる議論を中心に」『現代の中東』no.34(2003)がある
というのが趣旨なんだけど(・∀・)

世の中がすべて金次第になり、ニュースといえば金にまつわるスキャンダルだらけの日本社会はいやらしいが、それでも戦争よりはましなのかもしれない。

という冒頭のフレーズにひざをうつ。
われわれはいやらしい日本社会で太平の逸民となるべきなのじゃ。
昨日、コミケットにいって強く思うたのじゃ。