書物蔵

古本オモシロガリズム

このまえ行ったらそのままだった

で,それから12年たちました。あのころは,阪神淡路大震災もまだなかったし,オウム真理教事件もなかったし,平成不況もなかったし,インターネットもなかった日本から,それらすべてがある日本へとなりました(みんな悪いことか,な?)。いろいろ変わったと思うだす〜
最近,古書店めぐりを再開させて,いってみました文学堂。すごいよ。12年前の私の心象風景ののママ。
文学歴史和本の山。とくに和本の山が,10年前,図書館本がならんでいた棚の前に山づみ。山づみってゆーか,通路全体がふさがって通れないんですけど…。
店の人(おそらく店主の奥さん)に頼み込んで,ちょっと突撃させてもらいました。
まずは,和本と文書をどかして,っと,あれ,上に乗っかってるハガキに「木村毅」の文字が見えるのは気のせいかな〜(笑)。
んー,リードルがじゃまだな,どかしてっと。どかしてもどかしても,リードルが出てくる… こんなにたくさんのリードルははじめてみた。リードルって明治時代の語学教科書ね。語学の独案内(ひとりあんない)。
おお!見えてきたぞ図書館本。庄司センスイの「製本術」なんてのが見えてきた… でも,まだまだ。もうすこし深く掘らねば。「あれ」があったはずなんだ。
あったよ,あれ。12年前のまま,12年分のほこりがつもってた。で,あわてて見返しを開く。むぅ〜。お値段もイイ。そうか,だから12年前の私は買わなかったのねー納得,という値段。ちょっと今でも貧書生にはかえませんね。あと8000円安けりゃあなぁ,即買うのに(ちょと虫がいいか)。
ということで,HPもないし,日本の古本屋にもださないし,店頭では選ぶ空間がないという不思議な古本屋さんの話でした。
2ヶ月後の追記)買おうとした本は,先日ある人から頂くことになりました。「古本というのはめぐりあわせ」と10年前にここのお店の人に聞いたのそのままですね。