明治３８年に奉天（Mukuden）を占領したから陸軍記念日らしいが，今日の新聞をみると，東京大空襲（Tokyo air raid）のことしか書いてない。わては帝政ロシアの軍艦ファンなんで，当時のロシア太平洋艦隊のことならわかるけど，陸軍はわかんね。
で，今日はトウキョー・エア・レイドの日。
このまえ神奈川古書会館の即売会で，中沢啓治（はだしのゲン作者）の他の漫画を立ち読みしたら，ちょうど Tokyo air raid の描写で，気分がわるくなりました。
呉智英が書いてたけど，中沢マンガは「よいマンガ」というより，「ホラー・マンガ」だから迫力ありすぎ。どんな学校図書館・公共図書館にも大抵，手塚マンガやはだしのゲンが「よいマンガ」ということで所蔵されているけど，手塚は妙にエロだし，ゲンはホラーだし，「良識的」な図書館員はだまされてるってとこでしょう（笑），本質的には。もちろん両方ともスゴイ作品なんで，おおいにだまされてくださいまし。
Tokyo air raid に関しては，個人的に疑問が。というのも実家が丸焼けになったのと，行ってた小学校の校舎が当時のもんだったんで。
まず戦時国際法の問題。おそらく恣意的な解釈をすることで民間人を丸焼きにできたんだけど，その事情を書いた本がない。軍事的or政治的なものばかりなり。戦争をかたると，すぐ軍事や政治が法学とごっちゃになるからねぇ。純粋に法学的な議論を読みたい。読みたいと思ってなければ，自分で書けばいい，ってことで材料をあつめようとしたけど…結局，放棄しちゃいました。
あるとこで専門家？のイラク空爆についての言説レビューを読んだんだけど，政治と法学の観点がごっちゃになってて，レビューとしては失敗してるな，これなら自分でもイイ線いけるなと思ったんだわさ。
あと個人賠償の問題。講和条約で相殺になったはずだけど，連合国の一員たる中国のひとびとはよく訴訟を日本国で起こしてる。どーなってんの。そんなことがとーるのなら，現在ただ今の合衆国国民の税金で，実家を立て直してほしいよ。
最後に，政治運動の問題。国際法で負けるに決まってる訴訟が頻発するのは，おそらく日本国内の政治状況の反映なわけだけど，サヨクでも右翼でも，なぜ米国で米国政府相手に Tokyo air raid の件で民事訴訟を起こさないのか？ ま，これは米国内の政治状況といってしまえばそれまでだけど。
で，最後に，新聞も被害者も，まるで震災のように戦災を語るけど，もっと具体的に怒ってもいいんじゃないの。合衆国政府は当時のまま存続してるンだし。焼夷弾は合衆国政府の官給品であって決して日本製じゃなかったんだし。
