書物蔵

古本オモシロガリズム

レファレンス・サービスの基本コンセプト

このreference workで重要なのは、あくまでこの自分―library user― が、が「参照する」んであって、レファ司書が参照するんでは本来的にないこと。まぁパイロット的にやってはくれるが。ってpilotって意味は水先案内人のことね。
もちろんこの自分は間違い得るものだから、偏った参照であれば、すぐトンデモになっちゃうけれど―ネットのみを参照すると、割とスグそうなる―それでもずっと(他者ないし他者の書いた本を)広く参照しつづければ、㌧デモから抜け出せるというのがポイント。
水先案内人はだから、船長ではない。船長はあくまで自分という乗物の長であるlibrary user自身。だいたい司書に「あなたは間違ってる」なんて言われて納得する人はいない。
欧州の大陸のほうでも、図書館にreference sereviceが入るのは実は戦後らしい。日本では戦前、見よう見まねで―ってかALA bulletinとか文献で―知って、やり始めたのが大正期。でもかなり頓珍漢―ってか誤解した―受容で、レファ司書=学者司書と間違えちゃった。
本当は、参照し、参考にするのは現在ただいまを生きている一人一人で。そのユーザの参照システムを「参照作業」「参照サービス」として発展させたのが米国図書館界だったというわけ。
戦後「アメリカ様」が直接講師「チェニーさん」を派遣してくれたりしたんだが、実務の列挙はできてもサービスの基本コンセプトは教えてもらえなかったらしい。