書物蔵

古本オモシロガリズム

官製全国書誌データを使わせるところまでもっていけるかしら?

こんな記事を見た。
・「書誌情報活用へ予備実験/超党派国会議員が勉強会」『新文化』(3142)p.2(2016.9.8)

実務者会議の肥田美代子座長(略)は、「書店が公共図書館へ納入できないと悲鳴を上げている。その原因のひとつが全国書誌情報を便利に使えない点にある。答申をまとめたが国立国会図書館は自身の問題として受け止めていない。その考え方を修正してもらうため、議員立法などによる制度改正も視野に働きかけたい」と述べた。

うーん、正直、30年ほど遅いやうな。
かういった、国会附属図書館の国立的機能は、創業初期の金森館長時代を除いて、いつもヴォランティーア的になっちゃふ。
図書館協力部などがあった時代(1986〜2002)を除き、対外協力以上の対外給付的なサービスは制度的に担保されんから、肥田元先生がいふやうに「自身の問題として受け止め」られないし、なによりも、「自身の問題として受け止め」ないやうにないやうにするタイプの正しき小役人のはうが出世してしまふ、といふ官僚制の負の側面が効いてしまふんだわさ(´・ω・)ノ
もちろんそれは管理職レベルの話で、いっぽう現場レベルでも、ちゃんと「整理区分」のことを考へてこなかったから、むやみに増大する出版点数増加に追いまくられて、全国レベルの書誌を作るなどといふ気風はうしなはれ、単に蔵書目録をつくることになってしまふ。
さういふ意味では、官製全国書誌データを、作るだけでなく、使はせることまで法定化するのは、悪い事ではないが……(゜〜゜)
しかし、70年間やってこなかったことをやらせて、うまくいくかしら。
わちきだったら、TRCからデータ部や営業部の人員を招聘して担当してもらうがの。