書物蔵

古本オモシロガリズム

こハめづらしΣ(゜∀゜;) 投書についての文献

若き頃、こんなこと書いて非法令語としての「信用失墜」ぢゃと思ふたビックリ論文を久方ぶりにひもといたら、おなじ号にもひとつオモシロな論文をめっけった。それがこれ。

  • 大滝則忠「投書の動向--昭和49年〜55年」『図書館研究シリーズ』(通号 22) 1981.03. p247〜272

わちき、以前に古本市で拾った、国会図書館で投身自殺した職員さんのまんぢゅう本の記述から、投書なぞ職員に一顧だにされとらんかったのでは、との推測をしてみたが、ここに答えの断片が書いてあったことですよ。もちろん組織としての反応が書いてあって、職員個人がどう受け止めていたかはまんぢゅう本の記述からしか類推でけんのだけど。

かつて国会図書館で投書や著作権法違反はどう扱われていたか。また調査員に発令されると行う悪習について
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20120905/p1

本論は投書の内容分析の数かぞえで、そんなオモシロくないんだけど秀逸なのは「投書小史」という項目がたっているところ。
すでに1897(明治30)年の帝国図書館官制が発足した際に、「閲覧人投書函開閉」があるといふ。されど西守のもとの論文を見るに、最近ネットでも話題になったレファレンス質問や、選書リクエストを受け付ける投書箱であったらしい。
「大まかにいって「苦情」が最も多く」(p.256)とされた本来の投書箱は、証言では赤坂離宮時代の国会図書館や戦後の上野図書館にもあったそうぢゃが、新庁舎が1961年にできた際にも設置されたそうな。

投書についての文献

  • 〔西村正守〕「上野図書館掲示板今昔記(その一〜その六(完))」(136)-(142)(1972.7-1972.12)※その一に、明治30年帝国図書館官制が部分引用され、閲覧部の業務のひとつに「閲覧人投書函開閉」がある。この連載は公文書綴り「明治二十二年ヨリ/閲覧室掲示其他閲覧室ニ関スル事項」(1889-1945)の紹介。「掲示板」についてのものというより、「掲示文」についての記事。
  • 市民生活の中の図書館--この1年の投書より (日野市立図書館の10年(特集) 図書館雑誌 68(6), 206, 1974-06
  • 大滝 則忠「投書の動向--昭和49年〜55年」『図書館研究シリーズ』(通号 22) 1981.03. p247〜272
  • 山本宣親“五百十五通から学んだこと;投書箱一年間の記録から”みんなの図書館,(180),1992,46-53
  • 吉永 元信. 投書の効用--国立国会図書館における投書の運用. 専門図書館.. (通号 143) 1993. p40〜42 ISSN 0385-0188
  • 山本宣親“利用者の声をキャッチする「投書箱」”(シリーズ・大規模図書館のマネージメントその8)図書館雑誌,92(4),1998,283-285

上野図書館掲示板今昔記」

これは
(かきかけ

友人といつもの蕎麦屋