書物蔵

古本オモシロガリズム

坪内氏の雑誌保存論に賛同す

誰ぞは、坪内祐三『総理大臣になりたい』166-168頁を読んだかしら。

総理大臣になりたい

総理大臣になりたい

  • 作者:坪内 祐三
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/07/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

と、誰かさんに云はれたので、スワ、書物蔵の批判でもあるのか(゚∀゚ )アヒャ とて立ち読みしてきた。
見たら坪内氏の図書館論が少しあったといふこと。
書物が希少だった時代、なんでも開架、なんでも貸出し、なんでも要求OK、どんどん廃棄といふ「前川イズム」は、当時は有効だったろうが、いまはそうでないとする。一方で、地元の公共図書館(世田谷区立)なぞ、3年以上利用のない本はどんどん廃棄してをるが、公共図書館にこそ長期的な保存を願いたいといふ、公共図書館論。
そいから、母校の早大図書館で、雑誌を早稲田の図書館書庫(安全開架)からどっかの倉庫に移しちゃったことを批判する意見。
前半の、区立図書館に保存を要求する意見には部分的にしか賛成できないが、後半の、大学図書館、といふか研究図書館の雑誌の扱いがヒドイというのにはほぼ全面賛成。
極論すれば…
単行本は全部捨てちゃっていい。雑誌を保存すへし!`・ω・´)o
坪内氏は公共図書館にくらべ大学の雑誌論についてはやや精緻な話をしていて、研究紀要類(ジャーナル?)はどこにもってっちゃってもよいが、一般雑誌(マガジン)はそれ自体が一次史料として使え、なおかつ、前後の記事や前後の号と一緒に見ることで意味を見つけることができるんだから、各巻、各号の取り寄せ制度や論文コピーではダメだといっている。
まことにさうなり(。・_・。)ノ
けど、まことに図書館関係者はそのことに気づいてをらんのだよねー(´ヘ`;)とほほ