書物蔵

古本オモシロガリズム

これは重要な

かきかけ

谷沢 〜この三人はそれぞれ個人の手法はちがうけれども、書誌が大好きという点で共通していて、書誌という学問―これ立派な学問だと思うんだけれども―に重大な意義を認めている。〜
日本近代の著作家〜を材料にするわけだから、ことばはまだ一般に認めてられていないけれども、書誌学を二つにわけで、これを古典書誌学にたいして、近代書誌学と呼んでいいのではないか。古典書誌学は、これは微にいり細を穿って精緻を極めており、もう、ため息が出るくらいです。近代書誌学は生まれたばかりといってよく、その出発点は、厳密に言えば戦後ではないかと思う。要するに昭和期の産物であって、明治・大正期には近代書誌学はありえなかった。
漢籍書誌学が形態第一義で発達したこと、それをうけて和本書誌学が「内容」(テキスト校訂のこと?)を第一義に発達したこと、などを述べ―
さて近代書誌学の場合は、まず形態が出版分化しの問題として入ってきますね。遠い将来形態が問題になるかもしれない。しかし、いまのところまだ見通しがきく。だから、記録としての形態はちゃんと記録しなくてはいけないけれども、学問のテーマとしての形態学というものは、いまのところは未だしの館