先日、森やうすけ氏におしへられた書評論の本をきのふ買ってみた。さっそく一番興味のある書評の歴史についての記述を読む。
- 作者: 豊崎由美
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/04/15
- メディア: 新書
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大澤 じつは、ごくわずかですが、戦前の日本の新聞でもそういう〔書評を別冊付録としてつける〕試みはあったんですよ。まったく知られていないだけで。最近、古書店をやっている知人がたまたま発掘して教えてくれました。(p.206)
ん? 「古書店をやっている知人」って誰だろう?(σ^〜^)
こんな書評索引代替物があったというのもしらなんだ。
これ、国会にないね。古本で買えばいいのに。昔から思うんだけど、古本係をつくるべき。
この本の本体は「書評」論、でもあるけれど、むしろ国内のいろんな書評に対する著者による評論だと思った。
黒古一夫先生とネット上でおきた「ネタばれ」是非論争なんかもある。著者が「ネタばれ」ありの書評にマイナス点をつけるのは、やはり、無意識的にか書評を、文学書評を前提として考えているからだと思った。まぁわちきも、文学書、というか小説本のネタばれはいかんと思うがの。そうゆー文脈ぢゃあ、この本はやはり書評一般論というよりも、文学の「書評」論というべき。
「全文引用」という言葉を使ってるけど、全文ひっぱってきたら、転載と呼んでしまったほうがよいのでは。まぁ著作権法のトリビアに文学表現を従属させる気はないけどね。
館界の特殊な書評誌『日本の参考図書四季版』
最近、レファレンサーの質が低下しとるような
ひとつ図書館員なら誰でも知っている(べき)特殊な書評雑誌を紹介しておこう(ってか、今ぢゃあ司書でも誰も知らないってか)。それは『日本の参考図書四季版』という不思議なタイトルの雑誌ぢゃ。
レファレンス・ツールを批評する特殊な書評雑誌(季刊)で、むかーし授業で習った時、「さすがこの世には稲村てっちゃんみたいな書誌家・レファレンサーがいて、公務だから正面きって批評できないまでも、取り上げるか否か、記述量の多寡によって、間接的な形で批評がおこなわれとるなぁ」と(これは先生が言っていたことだが)思ったことであるよ。
最近の同誌は、特に社会科学系の解題がダメになっている。目次の改行をとっただけのような解題が多い。