書物蔵

古本オモシロガリズム

東京に大マンガ図書館!!!?

何年か前に友人が言ってたことをここにUPして、それをmyrmecoleonさんが図書館情報学的に敷衍してくれて、カレントなんとかにも関連記事が載ったマンガ図書館の件なんだけど。
2、3日前に読んだこんな記事が。
森川嘉一郎「漫画図書館計画(オタク文化の現在21)」『ちくま』(452)p.48-51(2008.11)
大学でマンガ学というと「見落とされがちな問題」が、「漫画本が大学にあるのか」ということだという。

問題は漫画、さらにはアニメやゲームである。以前から漫画の単行本や雑誌を体系的に収集している大学や公共施設は、皆無に近い。漫画学科を新設する大学はそれぞれ一から蔵書を構築していくことになる。

だがそれらを古書市場から調達するには手間だけでなく時間(5年10年は軽くかかるだろう、という)がかかるし、そんな才覚のある大学図書館員はなかなかいないという*1

国会図書舘がアテにならない2つの理由

そんなことゆーなら、「国会図書舘に行けばいいではないか、と思う向きもあるかもしれない」が、2つの点で、調査研究資料として不備があるという。
1) カバーを廃棄している  これは、特にビジュアル・アートである漫画の類では致命的。
2) 欠本が相当ある(特に雑誌の初期の号)  森川先生は一般流通誌ですらないものがあるという。たとえば『漫画ブリッコ』。特殊用語としての「おたく」は『漫画ブリッコ』(1983.6)だと、wikipediaなどからスグわかるのに、レファランスをたどって原資料を参照するという調査研究に不可欠なことが、漫画研究で出来ない状態にあるという。
で、結局、

現在採りうる最善の方法は、そうしたマニアや蒐集家と交渉し、個人コレクションの寄贈や寄託を受け、図書館化して閲覧可能なように運用するということである。

ということで、マンガ学部をかかえる京都精華大学京都国際マンガミュージアム設立に関与したのはまっとうなことであると指摘。まぁ、ここまでは我々(って誰?)も知っていることなのだが…
次になんて書いてあったと思う?

実は京都で先行施設が実現される中、筆者は、それと同等以上の施設を東京に設けるべく、三年ほど前から計画を立て、準備を進めてきた。そしてさまざまな方々と共同し、協力を得て、ようやく来年度中に、計画の一部が実施されることになった。(強調引用者)

ナント(×o×) この東京にも、漫画図書館を創ろうというのだ(゚∀゚ ) 
ドコ?(゚o゚ ))(( ゚o゚)ドコ?

本連載の私の次回担当回では、その計画と経緯について、報告したい。

あれま、「つづく」ですか(・∀・`;)

*1:司書課程で習うことだけど、大学図書館において選書権限はもとから司書になぞない。教員にある。