書物蔵

古本オモシロガリズム

館界言説の1950年代と2000年代

わちきなぞ、ブログに館界政治ネタをカキコすると、あそこらへんが怒りそう、ここらへんから怒鳴り込みがありそう*1konan.ac.jpからアクセスがあるなぁ、などと、妙に気を廻してしまふところがあるが、japanese bibliobloggerたちは、そこいらへんには無頓着なやうで(よい意味で日本図書館史知らずなので)、ちょうど館界論壇の1950年代のようにわちきには見受けられる。
1950年代といへば、戦前派の影響力は残りつつも、戦後派が台頭してきたころで、なおかつ、貸出というビジネスモデルが成功をおさめる前の時代。
図書館法もできたばかりで、JLA、NDL、講習所はおなじ場所で仲がよかったけれど、方向性はさだまらず。
肝心の図書館法にはレファ・貸出・附帯事業などなどいろんなサービスが例示されているだけ。
あとから神聖視される17条(無料原則)も、当時はあの志智嘉九郎なんか、べつに事情があればカネとってもいーんじゃね*2と言うような自由な状況であったわけで。

*1:まあ実際、闘病記文庫運動の幹部からドナリコミがあったのだが

*2:「みなそれぞれの立場あり」図書館雑誌. 47(5) [1953.05]