書物蔵

古本オモシロガリズム

新潟は貸本屋王国?

ところで武居権内は、新潟県貸本屋が大変に発達していたと年史で述べている。で、実際、戦前に調査して論文を(これまた戦時中に)発表してもいる。
貸本屋は1980年代におおむねいったんは途絶え、その後、1990年代にマンガ喫茶の隆盛、それが1990年代のネットカフェへと流れているんだが。この民衆の読書施設の研究ってのが、貸本マンガのからみで戦後のものがすすみつつあるけど、近代前半の研究って(すくなくとも単行本レベルでは)見あたらないの。
マンガ喫茶、ネットカフェの、マンガ以外の一般雑誌の品揃えだとか、バックナンバーの保管期間だとか、だれか調査してみんかね。こーいった下品でくだらなく不要不急のお遊び機関でも研究対象にできるのが「図書館情報学」なるごった煮学問のよいところだったはずなのだが。