書物蔵

古本オモシロガリズム

年の瀬にまた驚く\(◎o◎)/! 金沢文圃閣の書誌が朝日新聞でイチオシ!?

きのふ、深夜、友人たちと学問談義でもりあがり、さらに帰宅後ネットでエロパロやらなにやら見ていたので寝坊して起き出し、つきたてのモチを大根おろしでモニュモニュと喰ひながら新聞書評欄を見てたら、今年の成果とて書評委員が顔出しでそれぞれ「ことしの3冊」を挙げている。


ん?(・ω・。) このカヲは出久根達郎さん。なにを推挙しとるのかの。
ん?(・ω・。)
ん、んー(@_@;)
三つのうちの、それもイチバンに、な、なんとΣ(゚◇゚;) かの貸本屋の書誌が!

いやー、びっくりした(σ;^ω^)

(1)書籍流通史、あるいは読者研究において、いまだに欠落している貸本の分野は、この書誌によって大いに調査が進むことだろう。手がかりになる画期的な労作である。是非、図書館に備えて欲しい。

と、出久根さんは推奨しとる。

  • 貸本関係文献書誌 / 大竹正春, 藤島隆編. -- 金沢 : 金沢文圃閣 , 2013.10. -- 549p ; 22cm. -- (文圃文献類従 ; 28 . 貸本関係資料集成 : 戦後大衆の読書装置 / 浅岡邦雄 [ほか] 編 ; 別巻6). -- English circulating library -- bibliography: p495-505. -- ISBN 9784907236106 ; (BB13903047) ; http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB13903047

その高価格から出久根さんは図書館で買ってといふてをるが、にゃんと、わちきの友人で、個人で買った者がをるのぢゃ(・o・;)
そのひといふやう、清水一嘉さんの英国貸本屋史もついているとか。上記書誌の「English circulating library」がそれであらう(σ・∀・)σ

日本全国津々浦々に!

いや実に、昭和30年前後、日本全体で3万もの数を数えた貸本屋。これについては、沓掛伊佐吉の、ちょっと趣味的なものぐらいしか文献がなかったのだが、今回でた書誌によって本格的な研究への扉が開かれたといへませう。
「ポストの数ほど図書館を」とは1960年代から70年代までの「図書館(設置)運動」のスローガンのひとつぢゃったが、じつはそれ以前、日本全国津々浦々、町内に1軒、貸本屋があったという時代があったのである!`・ω・´)o
それが、「図書・図書館史」などのキョーカショにほとんどでんのよ(o・ω・o) 出て来った「大惣」とか江戸期につながる例外的大規模店の話ばかりで。。。民衆の読書装置として現実に機能してた近代、特に戦後期貸本屋については、マンガ史の文脈で触れられるようにはなったけど、読書史のほうではほとんど手をつけられていない。