書物蔵

古本オモシロガリズム

『書斎管見』は「差し支えなし」

おほむかし,つぎのような課が日本政府にありました。内務省警保局図書課。いまは図書課なんて課は,(中央には)立法府の国会図書舘にしかありませんね。山崎元さんなんかは,立法府だから検閲をしないですむのだと言ってますな。それでも朝日新聞は,検閲せい焚書をせいと法務省をけしかけてましたが。
それはともかく…
その図書課が検閲をするには図書が必要。出版の前に,2部,納本をしないといかんと出版法に書いてあったそうな。
で,いまその本はどこにあるかというと,1部はなんんとまあ,国会図書舘の図書課が持っている。じゃ,もう1部はといえば… って話は一度話したか。
ともかく,どうやら今の図書課がもってないほうが昔の図書課としては「正本」だったらしい。
え,なぜわかるのかって?
だって,「正本」ってハンコが押してあるんだもの(・∀・)
で,その正本を見に某所へ潜入しますた。そしたらば! わちきがおととし600円で掘り出した楠瀬日年『書斎管見』があるじゃないすか。
あわてて手にとると…
表題紙に万年筆で走り書きが。

古今の書斎を紹介し…(云々)
差し支えなし

そして,図書課長や事務員たちのハンコが押されてる。稟議書みたいだ…
これによって,「その本が検閲にひっかからなかったことがわかる」というもの
C=(^◇^ ; ホッ! よかったねぇ日年さん