書物蔵

古本オモシロガリズム

 書誌学の文庫本

昼はイタ飯屋へ。近場ではめずらしく上品かつ美味く(かつ安い!),予約しないと入れないところなり。
街をあるくと俸給生活者が多く歩いている。10年前とはまったく様変わり。まえはワケワカランおいちゃんおばちゃんの街だったのに…。まぁシャッター通りになるよかマシですね。
途中は桜並木をぶらりぶらりと散策。河岸がずっと桜ばかりなり。これで古本屋がもっとあれば申し分のない街なんですが…
林望『書藪巡歴』(新潮文庫をななめよみする。
このまえ近くの古本屋で拾ったもの。まぁ書誌学の文庫本なんてなかなかないですから… しかし谷沢永一といい林望といい,書誌学で有名な人って…
藤森照信(建築史家)の解説あり。
高校生のときの林氏が「ヤなヤツ」だったこと(伝聞),林氏の藤森氏にとってのイメージはドウジンサイ(後述)であること。あと,本文中の学者の人事についてのことが書いてある。
学者の人事については,藤森氏は当然,書かれていることが事実であるという前提で感想をのべている。なんか事実誤認?があるという話もきいたけど… やはり歴史学はまずもって事実確定の学なり
それよか銀閣寺脇の東求堂(とうぐどう:15c.末)の書斎,「同仁斎(どうじんさい)」の話は勉強になった。藤森氏によれば,「日本最古の書斎」なのだそーな。
使い方も絵が残っているからわかるそうな。
狭いところがまたよいのだそうで,自分も,まえよりずっと狭い(前も狭かったが)ところへ転居して,狭さもまた書斎としてはよいかも,と大いに意をつよくした次第なり〜