書物蔵

古本オモシロガリズム

【日本の古本屋】への要望

古書販売目録のオンラインDB「日本の古本屋」から,おしらせメール
4/6(水)にサーバ交換をするので使えなくなるって。検索速度を向上させるのが目的らし。
なーんだ,改良する意思があるのか(あきらめてたよ)。じゃいろいろ言わせてもらおう。
○検索結果の表示順を,登録順に
新→旧,でも,旧→新でもどちらでもイイのだ。(現状は疑似アトランダム,とあるHPにあり)。非常に不便。
きっと一部の組合員から,先に登録したほうが,有利(or不利)になるという意見がでたからだろーけど,現状の書誌データ&検索システムじゃあ,アトランダム表示でもかまわないほど検索結果を絞り込むことはムリ。
○フィールドの使い分けをキチンと
Fieldってのはデータの項目のことね。本来なら注記(このDBでは「解説」)に記載すべきものが,書名に記載されているよ。ノイズになる〜。
とくにこまるのは,某書店が書名に追記している「図書館廃棄本」って記述。おいおい,図書館本を探すために図書館ってタイトルにいれたら,それ全部引っかかっちゃうよ(笑)。
Response timeを短くするのも結構だけど(確かに現状では遅すぎ!),データの品質向上や,インターフェイスの向上にもチカラをそそいでほしーよ。
○フィールド自体の改廃
書名,著者名のヨミのフィールドがあるけど,おそらく入力してる店は少ないんじゃないの。それに入力を必須にしたところで,誤データが山とできるだろーし。そんなフィールドのデータを入力させたり蓄積させたりするよりも,書名,著者名の記述の向上を各店にお願いすべきだよ。
管理しきれないフィールドは用意すべきでない
現状では,書名,同よみ,著者,同よみ,分類その他,出版元,解説,の7フィールドだけど,私なら,書名,著者,出版者,刷り年,内容解説,物理状態,ぐらいにするなぁ。
このDBは,販売用の一過性のデータを生成できりゃあいいんだし,それに,入力者のスキルが全然確保できない環境なんだから,なるべく少なく少なく。
よく「圖畫」の本が「図書」の本になってるよ。旧漢字(正字)が読めない人たちが入力するから(たしかに画の正字は書に似てはいるが)。誤字脱字が多いのは,紙の古書目録時代から指摘されていたことだし。
分析書誌データなんだから,物理状態は必須なはず。安いんで喜んで電話で確認したら,裸本で切り取りあり,だなんてこともあったけど,ホントはデータに記載すべきじゃないかい。安いから察してくれってことなのかもしんないけど。そりゃームリってもん。
刊年は列挙書誌じゃあ同じ版の初刷り年のことだけど,古書目録はあくまで分析書誌なんで,その本がどうなのかが重要なわけだから,刷り年を入れてもらう。
あと,入力画面にラジオボタン(でしたっけ?)で,函,カバ,帯の有無を選んで入力してもらう。もちろん,そのデフォルトは,函なし,カバ欠,帯なしでね。お店は,すこしでも高く売ろうと思ったら,しっかり状況をみないといけないようになるし,お客も,裸本だと思って買って,結果として函などがついてても喜びこそすれ,怒る人はいないからねー。
分類フィールドは廃止ね。各店共通の標目表(分類表)がないんだから意味ない。特定書店だけのデータを引けるような機能があれば(現状でもあるが,独自HPがある店のオプションでしかない)別だけど。ほんとうは荒ーい分類表(区分肢が10コくらいで可)を古書業界共通で創ってほしーけど。
○とにかく
DBを開発するときには,小才子に限って「あれもこれも」って詰め込みたがるけど,逆なんすよ。キェルケゴールみたいに「あれかこれか」って発想じゃないと,DBは破綻するね。とくに大きいDBであればあるほど。小才子がシロトに毛が生えたことを得々と述べるのを見るのはもうウンザリだすよ…
最低限の機能・フィールドを周到に用意する。それにはメタデータ作成の対象となる物品の,ユーザからみたデータの優先順位をよく調べることが必要なわけで。
たとえば,プラモ。
モデルとなった物の名称(零戦とか紫電改とか),メーカー,縮尺,箱絵バージョン,製造年,とかいろいろメタ・データは想定できるけど,まぁ,名称,メーカー,縮尺,の3つで良いかな。優先順位は,1)名称,2)縮尺,3)メーカー,ね(1,2は状況により逆転もありか)。
まったく,そーゆー意味じゃあ図書はすごいよ。数百年かけて厳選してきましたからねぇ。小才子の思いつきじゃなくて,歴史による淘汰ですよ。現在の図書館目録のデータは,必要最小限で,それでいて,きちんと一意にidentifyできるからねぇ。すばらしー
何年前だったかなぁ,通産省かなんかの研究で,あらゆる物品(商品)のネット流通を促進するために,一般目録情報を研究する,なんて報告書みたよ… あれどうなったんだろ。