書物蔵

古本オモシロガリズム

著者の職業から引けるOPACがない!

楠田ゴロータ論を執筆すべく、本の山を整理していたら、この前、ふしぎな人物、渡辺太郎論を書いた時、ひっちゃきになっても出てこなかったこの本が出てきて、がっかり(*´д`)ノ
んでも、出てきたんだから喜ぶべきかすら(゚∀゚;)

古本の歴史に必須の書誌

「古本屋の書いた本」展目録 / 中野照司企画編集. -- 東京 : 東京都古書籍商業協同組合, 2005.4. -- 52p ; 26cm
しかしこの展覧会目録、もう出てから4年たっとるのに、司書課程で有名な鶴見大学しか所蔵してないってーのも、アフォですな(ってか国立図書館にもなし)(-∀-;)
古書籍商史を研究しようとしたら、最初に参照すべき書誌なのに…(*゜-゜)
ん?(・ω・。)
そんな奴ぁーわちきσ(・ω・; しかおらんってか(^-^;)
いや、ここにおひとり、いるぞよ!`・ω・´)o

本のコトならなんでもやっちゃうなんだろー氏

仕事場では、取材の整理とか、いろいろ。4月21日から古書会館で開催される「古本屋の書いた本」展の目録が届く。都崎友雄『新貸本開業の手引き』(1954)は読んでみたいなあ。ほかにも、キヌタ文庫の著書とか、巌松堂書店の『我楽苦他亭主人の記』とか、未見の本がけっこうある。スムース文庫八木福次郎さん聞き書きも載せてくれたが、南陀楼綾繁は聞き手・構成なのだから「編」としてほしかった。配列が著者別なのも使いづらい。年代別にして、著者名索引をつけてほしかった。週末のトークショーは聴きに行くつもり。
(「ナンダロウアヤシゲな日々」http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20050418

辻井コーザブローの時もそうだったけど、「こりゃーネットにゃあ、ねぇだろー」と思ってググると、ひとつドンぴしゃでアヤシゲな日々がヒットする。

ほんとうはドン・ザッキー著を

って、じつはこの書誌の題名でググったんぢゃなく、ダダイスト詩人、ドンザッキー (1901-1991) *1が書いた『新貸本開業の手引き』がネットに落ちとりゃせんかなー、とてヒットしたものなんだけどね(o^ー')b

昭和17、8年の渡辺太郎が豪語しておったけれど、貸本業のハウツー本ってば、じつはほとんどないのだ。雑誌回覧会のハウツー本も含め、探求中なりっ(`・ω・´)ゝ

せっかくの書誌が…

書誌に話をもどすと。
排列がなー。言ってはなんだが、かなりハチャハチャ。旧・図書館学用語でいう「書名著者主記入」っぽく排列したかったんだろーけど(そのワリに「書誌記述」は著者があと)、かなり恣意的に著者で排列しちゃってて、うーん、引けない( ゜Д゜;)
書誌の本体部分はできれば分類順がいいんだけど、こんなふうに同じジャンル(古本・古本屋)ばかりが集中しちゃってる場合には細分化しすぎても意味ないんで、南陀楼さんがいうように、刊行年代順にならべるというのも手だったのだが。南陀楼さんはおそらく昭和43年にでた『日本古書目録年表』をふまえて年代順を唱えておるのだろう。

著者の職業から引けるOPACがない!

しかし、どんなに瑕疵があろうとも、この書誌には当面、ほかの手段では得がたい価値があるのだ。
とゆーのも、現在ただいま、著者の職業から引けるOPACというのがほとんどないからなのだ。
これこれ、という名前の人が書いた本を、とか、
こんなことを書いている本を、とか、
著者名や主題でひくことのできるOPACはあるのに、著者の職業でひくことができるOPACがない。
わちきは、あってもいいと思うゾ。
ってか、じつは自費出版図書館OPACが一部、引けるのだけど…
歴史研究をやってたりするとわかると思うけど、関係者の書いた自叙伝や身辺雑記は、二次的な史料としておほいにつかえるのだ!`・ω・´)o
そしてわちきは古本史に興味があり、古本屋が古本・古本屋以外の主題を書いた本をさがすには、当面、この種の書誌にたよらねばならんとゆーことなのぢゃ。

2013.2.13訂正

書名主記入を著者主記入に。みやこざきをつざきに。ザツキがツザキの「アナグラム」であることは、由良君美が1981年に書いている。

*1:本名、都崎友雄みやこざきつざき・ともお)