書物蔵

古本オモシロガリズム

あなたはいないだろう:行かなかった図書館総合展から

行かなかった図書館総合展

分科会の各種講演が動画で見られると、xiao-2なる人のブログ記事からわかる。
http://2013.libraryfair.jp/node/1683
ありがたし(*´∀`*)
さっそく、例の、あの超オモシロな質疑応答があったものを見る。

The University Library of the Future−大学図書館の未来− 2/2
2013/10/31 15:34 On 第15回図書館総合展 第3会場フォーラム
http://www.ustream.tv/recorded/40344232

いや、同時通訳があったらしいのだが、わちきは英語で見ただけで、意味がとれとるかどうかはわからんが(^-^;)

北大スラ研のトナイさん

これの1:15たったころの最後の最後の質疑応答。
北海道大学のトナイという人が質問をして、それに檀上の人が答えるとこ。
このトナイさん、いま調べてみると図書館関係者であるらしく、かのウィキペディア国会図書館の項に、

著名な職員
牧野英一 - 専門調査員(刑法学者、東京帝国大学教授)
(略)
原武史 - (政治学者、明治学院大学国際学部教授)
兎内勇津流 - (北海道大学スラブ研究センター准教授)
今泉清保 - (フリーアナウンサー
森見登美彦 - (作家)

とあるから、この人か(・o・;)
牧野や原、モリミーなみに有名な人であるらしい。。。(σ・∀・)σ
ん?(・ω・。) ホント〜ォ(σ^〜^)?
質問は、なんだかむやみに長くって、司会から「手短に!」と注意されちゃふくらいなんだけれど、要するに。

あなたはいない…

スラ研は日本のスラブ語資料の6割を持っている。その選書を自分はいっしょうけんめいやってきたよ。リックさん(ユタ大)は、選書に司書の未来はないぐらいのことをいうけれど、大学ごとに事情はちがうのでは?
というようなことらしい〜
んで、KO大の田村先生が助け舟(これはおそらくそう)を出して、(スラ研のような)ナショナル・センターではまだきちんとした選書も必要かもね、というのを受けてリックさんが言ったことがおもしろい。
(日本の事情はいろいろだろうけど)二十年後、あなたは今の仕事をしていないのでは?
と(゚∀゚ )アヒャ
こんなオモシロな質疑があったのに、つぎのツギャッターには出てこないのが残念ぢゃ(σ・∀・)σ

第15回 #図書館総合展 The University Library of the Future− #大学図書館の未来
http://togetter.com/li/584414

だって3時間にわたるセッションでいちばん聴衆にウケてた(ぎゃはは、と笑が)とこだよ(σ^〜^)

このセッションを聞いて思ったこと1 ユニークさ

ヌルイこと考えていたら、ダメだということがわかった。
いやサ、現状の日本では、ヌルイんでいい。あと10年ぐらいで定年になるような人なら、ヌルくていい。けど、長期的には、ヌルい図書館やその担当者は消えることになるから、長期的には、ユニークさや居心地の良さで勝負をかけてかないとならんね(゜〜゜ )だから、いまの業務はヌルくても、心の中では(長期的展望としては)、ユニークさを求めていかないと。
これまでキチンとやってきたから、これからもそれでいいとは全然かぎらんよ、ということ。
もちろん、流行りに乗ればいいというものぢゃないけどね。ミッションの再構築の時期にはきておるのだろうなぁ図書館というものは。
いままで、「これは本じゃない」といって、チラシや帯・カバー、広告類を捨てるのを「装備」作業としてきたり、一般的な、みんなが読むもの、みんなが読むもの、とコアジャーナルを求めてきたりしたけれど、そういった、いままでのジョーシキが、はたしてその図書館固有のミッションやユニークさにつながるのかどうか。
いままで、ちっちゃなジェネラルになろうなろうとしてきたわけだが、ちっちゃければユニークにならねば残れんし、おおきければ、ジェネラリティをユニークさとしてウリにせねばならんということだわいね(゜〜゜ )

2 枠組み自体が変わるなかで

話はちょっと飛ぶけど、欧米各国が帝国主義的に世界分割をしとった中、のこのこと、わちきもやるよ〜と出てったのが帝国日本ぢゃった。
けど、ちょうどそのころ、さすがの欧米各国も反省を始め、やっぱもうちっと人道的にやらなきゃマズいっしょ、とてルールをかへはじめたところだった。
枠組みが変わりつつあるなか、それまでのルールに忠実にアジアにいろいろした日本は、ルール違反でしょと後から責められることになった。
どうも日本人はマジメなせいか、枠組み自体が変わりつつあるなかで、うまく立ち回るということが下手のような気がする。

3 同じミッションでも違う枠組みで遂行すべし

たとえば、貸出しぢゃもうダメだから、レファレンス・サービスを図書館の存立基盤にしようとする言説があるけれど、これも従来型でやってちゃあ、ダメ。
きちんとレファ・コレクションあつめて云々と考えた時点で、ダメ。
いかにしてネットだけでなんとかならんかを考え、しかる後にそれでダメなとこを紙資料で補うという絵を描くのが吉。
ん?(・ω・。) おみゃーは古本マニアの風上にもおけぬ、ってか?
いやサ、紙資料は実は初心者や見本としてはいつまでたっても必要なんよ。有能なレファ要員になるには、少なくとも紙資料をひととおり知っている必要はある。
ケド逆に、有能なレファ要員になっちゃった後なら、オンラインDBと、グーグルブックと、国会さんの近デジ(が全部外部公開されれば)で、図書館協力とやらで国会さんに恭しく回付されるレファレンス質問を、県立や市町村立、短大の図書館でも回答できるようになると思うよ。
ん?(・ω・。) レファレンス・サービスは本来、利用者自身がリファーするものだから、それぢゃあ、レファレンサーが失職しちまふぢゃないか、ってか(;^ω^)
よいつっこみなり(σ・∀・)σ
でも、そうならんのよこれが(σ^〜^) だって、専門外の知識分野へリファーする最初のときは誰でも素人だからねぇ。
だから、極端にいえば、家でできるレファレンス代行業もなりたつようになるかもしんない。