書物蔵

古本オモシロガリズム

共生閣主・藤岡淳吉

読了(。・_・。)ノ

で、この本のまんなか1/3が左翼→右翼→左翼と転向をかさねた藤岡淳吉論になってをる(。・_・。)ノ
鈴木徹造によれば、

毀誉褒貶はなはだしかったが、出版史の一時期を画した人物であった。

という(『出版人物事典』p.261)。時系列は『出版文化人物事典』のほうが具体的なんだけど、こーいった踏み込んだ判断はやはり業界通だった鈴木徹造の事典にまだ有用性があるといふことだわねぇ(*´д`)ノ
この人が起こしたといふ、焚書企画事件(昭和8年)も調べてみないとねぇ。

左翼的な出版活動を主とした合資会社共生閣主・藤岡淳吉,非常時局に鑑み右翼に転向し,右翼理論書の出版に全力を傾ける旨を声明.過去15年間に出版の左翼的出版物200点を絶版にすると共に在庫品約1万冊を焼いて清算を決意,日比谷公園内での焚書を警視庁および東京憲兵隊に申出る(但し,不許可).これを一例として左翼的出版社が相次いで閉店または転向.
(出版百年史年表より)