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古本オモシロガリズム

総会屋雑誌とは:2ちゃんもつかいよう

最近、上森健一郎こと上森シテツ(子鉄)に興味をもち、彼は戦後、総会屋になったので、総会屋雑誌にも興味を持ち、いろいろ文献調査してみたのだが、意外にわからない。
それというのも、「総会屋雑誌」というのは絶対的に他称でしかなく、実態がそうであってもそう呼ばれること自体をその雑誌社は否定することになってしまうからである。
困ったなと思っていたら、いまから10年ほどまえの2ちゃんねるに総会屋雑誌についてのスレッドが立てられていたのに気づき閲覧。
http://mimizun.com/log/2ch/zassi/988987403/
けっこう資料として役に立つことが書いてあった。もちろんわちきは別に総会屋さんの邪魔をしようゆーんではなくて、単に出版史として記述したいだけなんで、総会屋さんがこれを見ていたら、そこんところご理解くださればと。

総会屋雑誌を題材にした小説

朝日新聞からその昔出た「濁流」って皆さん覚えてる?
ブラック〔誌〕を主人公にした経済小説って結構ありますよね。
芳賀りゅうざ だっけ。あれを主人公にした小説もありますね。

スレッドによれば次の本がそうだという。
高杉良『濁流:組織悪に抗した男たち』
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/8166/Novels/book1/dakuryu.html

経済界は高杉の小説になってたよね。あのまんまだって、もと社員がいってました。(当該スレッドより)

総会屋雑誌の概念規定

スレッドでは、ゆすり脅しの雑誌がみな必ず大企業の株主であるわけではないので、総会屋系雑誌という拡張概念を使っている。ブラック誌という言い方もしている。ウィキペディアでは総会屋のサブカテゴリとして「出版屋」という言い方があったというし、他にもググると、「新聞屋」「雑誌ゴロ」といった、資料種別というよりも発行主体をあらわす言葉が見つかる。Google bookだと、雑誌ゴロというのがちらほら。いーなぁ、雑誌ゴロって。
「ギョーカイ誌」に昔、ゆすり雑誌的な意味合いがあったのはいちど話したっけか。森サンに教わったのだったが。

総会屋雑誌の見分け方

総会屋系か否かを見分けるには……
・書店では見かけない雑誌である。
・なのに所狭しと大企業、一流企業の広告が載っている。
・トロトロ溶けるような提灯記事と、ドロドロした薄汚い告発記事が併載している。
・6月近くなると、上層部が忙しくなる。
・あまり取材をしない。
・営業部と編集部が一体となり、仲良くやっている。

「・トロトロ溶けるような提灯記事と、ドロドロした薄汚い告発記事」って、いーなあ(σ・∀・)σ
以前、森さんに「銀行や大企業の、デザインの凝ってない(というのも雑誌側が注文もないのに勝手につくっちゃった)広告が載っている」のが見分けるすべだといわれたことがあったね(o^ー')b

総会屋系雑誌の一覧

2ちゃんねるの当該スレッドからの抜書き

経営塾 針木康雄
経済界 佐藤(寄)生虫は「財界」じゃなくて現代情報
現代の眼 の編集長の丸山実は和光の教授
国会ジャーナル
国会タイムス
財界 は三木よーのすけと、村田セクハラ博文
財界にっぽん
司法ジャーナル
週刊報道特集
中央ジャーナル
潮流ジャーナル
ビジネスインテリジェンス
政界往来
経済界
実業界
商業界
財界・・
国際評論社
現代産業情報
東京タイムス
特防連ニュース

主題ジャンルとしては経済誌が多いとは森サンのご指摘。まあ一部、国際問題や政治もあるが。。。

かつて総会屋雑誌が閲覧できた場所

46 :匿名希望さん:2001/05/12(土) 23:05
>43
とすると、書店売りのものはほとんど総会屋系ではないですな。
「真相」とか「潮流」といったホチキスでとめたようなものが総会屋
系ですな。
47 :名無しさんの主張:2001/05/13(日) 13:30
>>46
そうとも限らんだろ。ブラック誌でも書店におくケースはあるから。
実はね、総会屋雑誌に一番でくわすことが多いのは、銀行の窓口なんだ。
いわゆる総会屋事件の後は減ったが、以前は、銀行で「週刊女性」や「週刊文春」に混じって、耳慣れぬ雑誌があったものだ。
「財界にっぽん」
「イグザミネ」
「ビジネスインテリジェンス」
「実業界」
論壇同友会
財界展望 ブラックでも、書店売りで、比較的メジャーな雑誌
The facts
関西じつわ

銀行の窓口前の待合室が総会屋雑誌縦覧所であったとはとは(">ω<)っ))
当時わちき子供だったので総会屋雑誌の面白さを堪能できなかったですよ(´・ω・)ノ 残念々々