書物蔵

古本オモシロガリズム

総会屋雑誌

「恐喝取材」というパワーワード

書物蔵が以前から総会屋雑誌に興味があるのはご存知のとおり。『本のリストの本』でも言及した。 ところでツイッターを見ていて「暴露本」なる表現に出会い「そういや、これも<本>だなぁ」とて「暴露本」っていつからある表現だろう?戦前、「文壇照魔鏡」…

小新聞には1社に1、2人「必ず」いた「悪徳記者」

日本新聞学の開祖、小野秀雄。その代表作「日本新聞発達史」はいまだ、日本新聞史の定説として扱われているのではないか、という話をMさんに聞いて、それは拾わねばと思っていたので、数年前拾ったら、無くしてしまった。この前高円寺で安値(アカシヤさんで…

記事をネタにした恐喝は明治初めから

組織内不祥事や不品行を訴え出る場がないなぁと、思ったのは15年ほど前のこと。ちゃうど書物蔵が始まったのもその頃(*゜-゜) どんな組織だって人間が構成しているんだから、いい人もいれば悪い人もいる。それはどうやって記述されるのか(´・ω・)ノ そん…

「シューカンシ(週刊誌)」に先行する存在としての「週間新聞」

戦後的意味でのシューカンシ、つまりゴシップ満載の週刊雑誌は、週刊朝日を嚆矢とし、終刊文春などで全面化するが、その先駆形態に「週間新聞」があったことが判明した。 「〔資料〕出版取締其の他に対する意嚮調査に関する件」『出版警察報』(113)p.121-…

取り屋雑誌は明治から

『法律新聞』明治35年6月16日(1902年) 91号 雑報 ●新聞取締廳令 新聞紙の取締に關し去る七日警視總監より左の廳令を公布したり 警視廳令第十九號 購讀の申込なき新聞紙、雜誌、出版物を配布し又は掲載の申込なき廣告を新聞紙、雜誌、出版物に掲載し其代料を…

取り屋雑誌の異名

書物蔵:古本オモシロガリズム‏ @shomotsubugyoさういやきのふブラックジャーナリズム(取り屋雑誌)の話したなぁ…広告を介した「きれいなジャイアン」ならぬ「きれいな取り屋雑誌」(=総会屋雑誌)は1982年商法改正で取り潰されちゃったんだが、ただの取り…

企業を防衛するのぢゃo(^-^)o

経営者団体会議 編. 特殊株主及び全国専門紙・雑誌紳士録.. [経営者団体会議], [1970]【D4-72】 企業防衛協議会 編. 企業防衛白書. 企業防衛協議会, 1987【DH37-E1】 暴から防へ 特防連20年の歩み / 年史作成編集委員会 編、警視庁管内特殊暴力防止対策連…

出版史研究の対象としての総会屋史の時代区分下限についてメモ

夏原武 ‏@t_natsuhara 総会屋が新聞や雑誌を発行して飯が食えたのも商法改正以前の話。その後はOA業者や清掃業者に成りすまし、とにかく表向き普通の商取引を装う形になっていった。が、それはあくまでも見える部分であって、裏ではより巧妙に当局の手入れを…

dae

〜”総会屋荒し”に似た”会社ゴロ”には一部の興信所、私立探偵社という一群のグループがある。彼らの手口は”総会屋”とほどんど変らない。一昨年八月警視庁にあげられた中央区日本橋本町一一、東京興信所小泉源助(五四)は約二年間に一流会社ばかりから一千万…

ひさびさに取り屋新聞

神戸大学の新聞記事DBをみてたら、ひさびさに取屋さんを発見―ん(・ω・。) 【十】 保証金と悪徳新聞退治(上) 如才のない近頃のお役人は、商人の様な笑いを浮べながら、大新聞にはさういう事はありませんが、どうも小新聞がという様なことをいうのであろう。この…

日本残酷物語?!(゚∀゚ )アヒャ 底辺の○○? 〝取り屋〟さん

やっぱす重要な資料は探せば出てくんのね。 秋山健二郎, 森秀人, 山下竹史 編著『現代日本の底辺. 第3巻 不安定就労者』(三一書房、1960) この本に、つぎの章があり、割と明確に「業界雑誌は〜」とありびっくり(◎_◎;)。 「4 記者という名の〝取り屋〟」p2…

やはり日本学はまだ使える…(。・_・。) 総会屋論の学術書があった\(◎o◎)/!

いまウィキペの総会屋の項を久しぶりに見たら、ふと、英語版の項目ができているのにきづいた。 ざっとみると、総会屋の歴史の節がきちんと書かれていてそこになんと、文献の出典がついている(@_@;)Sokaiya: Extortion, Protection and the Japanese Corpor…

丸之内新聞社の林, 三郎, 1889- || ハヤシ, サブロウ のシャウタイ(σ・∀・) かきかけ

かねてよりチト興味を持っていた出版社に、「丸之内新聞社」がある。 これの出版物がオモシロいのだが(^-^;) 著者になっとる林, 三郎, 1889- || ハヤシ, サブロウ の著者標目にびっくらちょ(@_@;) 生年がついとる!とて、典拠ファイルをみたら、同社が…

藤原コータツのトリ屋雑誌論

藤原, 弘達, 1921-1999 || フジワラ, ヒロタツ - の、次の本を竜ヶ崎古書モールで森さんに200円で拾ってもらったのだが。。。 耐える / 藤原弘達著. -- 東京 : 藤原弘達著作刊行会 , 1980.11 ; 東京 : 学習研究社(発売). -- 434p ; 20cm. -- (藤原弘達の生き…

日本新聞雑誌調査会

かような本がある(。・_・。)ノ 『日本新聞雑誌便覧. 1966年版』 日本新聞雑誌調査会 まえがき 最近に於ける総務業務は非常に広範囲に亘り、特に新聞・通信・雑誌・興信関係者等多くの出入り業者があり、これらの業者についての資料を蒐集しその業務の能率向…

けふはどうしたか(*´∀`*)

古本市にいった(´ω`*) まづはせどり御殿に集合す ってか一人(誰かはおわかりでせう)が30分遅刻したので、おくれて出発。途中、出版学会の体力知低下とメディア史学会の話。 一時間ほどかけて土浦に到着。 みなそれぞれ本をひろふ。友人などは図情大25年史…

どこにいく? 古本市にいく

朝、起きて、古本市にいかねばとて五反田に行く。 古本以外でおもはぬ出費。財布が空になる。 ヱをみようとおもったら、マニアがへばりついてて見れん(゜〜゜ ) 古本市には似合わんなぁ。。。 会場でであった2人(ひとりは遅刻)を拾い、神保町へ。しかし…

與座は実ハ、アタマイイΣ(゜∀゜;) 

内田鉄洲こと与座弘晴の話はいちどしたっけか。 ヨザコウセイ、意外ときちんと記述できる人ぢゃったといへやう(。・_・。)ノ こんなとこなんかも。 普通、出版物といへば単行本をいふ 新聞雑誌も勿論出版物に違ひないが、普通出版物と云へば単行本を云ふ。こ…

住民図書館の歴史が異常にオモシロい(≧∇≦)ノ

これが異常にオモシロい(≧∇≦)ノ まあ、出版史や図書館史にからんでの面白さなんだけどね(゜〜゜ ) 道場親信/丸山尚「[証言と資料]日本ミニコミセンターから住民図書館まで 丸山尚氏に聞くミニコミ・ジャーナリズムの同時代史1961-2001」『和光大学現代…

取屋新聞、総会屋雑誌についての文献メモ

山田 晴通 宮城県石巻市における地域紙興亡略史 : 地域紙の役割変化を中心に. 新聞学評論 (33), 215-229, 1984-06-01 昭和初期の長野県松本市における小規模日刊紙--紙面からみた「朦朧新聞」の実態. 東京経済大学人文自然科学論集 (107), 13-36, 1999-01-00

取り屋新聞、総会屋雑誌の自分史?

昭和時代を生きた人には、取屋新聞、総会屋雑誌といふのはむしろフツーのアイテムとして常識の中に出てきたものなのである(`・ω・´)ゝシュピ 『高岡市政新聞』 さっき蔵書の整理でたまたま、こんなんが出てきた。 『まんが家修行 まんが道』全1巻(秋田書…

保険操觚者、アンビル・マサジロウにつきて

「掘り出しは創るものである」というのは真実。図書館用カタログでない古書販売カタログたる日古を引く場合、検索語の選定が非常に重要で*1。 そういへば、以前、出版業界誌一覧をバ作成したる際、雑誌興信所みたいな版元があったなぁとて、「興信」と「新聞…

上森子鉄についての文献

上森子鉄は有名な総会屋さんで、もともとわちき総会屋そのものにはあまり興味がなかったんだけど、業界雑誌を調べとるうちに当然のごとく取り屋雑誌、ひいては総会屋雑誌を調べねばなんないことになり、それなら補助線として戦前の総会屋はどうなんだべ、な…

石を売る:ある総会屋雑誌の転進:必ずしも経済誌でない???

有名な総会屋雑誌のオーナー、木島力也氏について調べてたら、その流れをくむ小池隆一氏についての記事に面白い記述があった。 「総会屋への利益供与 野村証券が小池を恐れた理由 闇世界、姿見せる」『週刊アエラ』1997年5月26日 p.13- 小池隆一氏が逮捕され…

提灯増に喝秀(ちょうちんますにかつひで)

以前、総会屋雑誌研究に邁進していたころ書いたメモが出てきた。 ーーーーーー 提灯増に喝秀 といふフレーズが戦前にあったと梅原正紀が書いている。提灯は提灯記事のこと。増田義一。喝は恐喝の喝。野依秀市。 増田はほめまくりで広告や協賛金をとり、野依…

メモ

中林隆明. 東京書籍館成立と田中不二麿 : 大博物館構想と書籍館の関わりを中心として.『図書館と出版文化:弥吉光長先生喜寿記念論文集』(1977)抜刷.p.105-124 ; 21cm.鈴木茂三郎選集: 第 1 巻 books.google.co.jp鈴木茂三郎, 大內兵衛, 向坂逸郎 - …

いまこそ総会屋雑誌の復権を!!!キリッ

カワイすぎるおにゃのこにおしへてもらったヾ(*´∀`*)ノ゛キャッキャ 『創』は1982年9月号までは綜合評論社という出版社から発行されていた。〜そしてその発行元の会社が、82年の商法改正で広告が入らなくなることを知って、休刊を決めたのだった。その当時、『現…

総会屋雑誌に関する主題書誌

小説 恐喝(かつあげ)/ 佐賀 潜. -- 光文社, 1964. -- (カッパ・ノベルス) ※野依秀市=総会屋説 濁流 : 企業社会・悪の連鎖 / 高杉良〔著〕 ; 上, 下. -- 角川書店, 2002. -- (角川文庫) ※角川文庫版にいちばんよい解説あり。主人公名変更のいきさつ。 ルポ…

今日も今日とて古書展に

せっかく並んだのに全然ひろえず(´・ω・`;) ショボーン(´・ω・`)としてをると、Mさんが登場してこれを薦めてくれたので買ふ。 出版半生記 : 遺稿 : 1959-1970 / 小林一博著. -- 「小林一博遺稿集」刊行 委員会, 2003 とんぼ500円(〃^∇^)o_彡☆ ふと、ヌートリ…

天下無敵の「オタどん氏」ならぬノヨリ・ヒデイチ!

けふは昨日までの旅行づかれでダウン。 午後、用事のついでに天下無敵のメディア人間―喧嘩ジャーナリスト・野依秀市 (新潮選書)作者: 佐藤卓己出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/04メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 30回この商品を含むブログを見るを…