書物蔵

古本オモシロガリズム

切抜通信社とは何か

オタどんが「切抜通信については、書物蔵氏の「(メモ)切抜通信社」があるが、その後研究は進んだだろうか」と言ふてをる。
http://d.hatena.ne.jp/jyunku/20120225/p1
ん?(・ω・。) なんですかそれ(σ・∀・)σ と思ったら。。。
たしかに一度、1970年代の文献に戦前のクリッピングサービスのことが載っていたんでメモったんだった(;´▽`A``
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20090914/p2
ぜんぜん忘れとった( ^ - ^ ; )
そこでチトしらべてみると。

切抜通信とは

とりあへず手がかりをば、とてさっくりググってみると、こんな箇所が。

さらに両社(帝国通信社、東京通信社)ともに切抜通信業を兼営していた。すでに八九年八月に時事通信社内部に誕生していた新聞紙切抜通信部は全国各地の多用な記事を契約者「各自の委託に応じ、其一項若くは数項の記事を切抜郵送」(朝野新聞』八九年八月二十日の広告)するものであった。帝通、東京通信社いずれもこの業務を〔旧時事通信社から〕継承した。なお専業の切抜通信社としては、九〇 年一月に創業した日本新聞切抜通信舎などが別にあったし、(以下略)
(日本の広告 p.104-105)

ってか、グーグルブックには一部しかないんで、結果から現物を見てみたが、残念ながら広告代理業、通信社業の付随的サービスとしてほんとに触れられているだけで、あまりよくわからない。
しかしこれで「ん?(・ω・。) さうか、広告か」と情報が出そうなスジがわかったので、あわててしばらくまへ入手せる戦前の広告辞典を見てみると、ちゃんと載ってをった(〃^∇^)o_彡☆

切抜通信 Press-clipping 一定の通信料を徴収して、読者の希望する各種の時事及問題(例へば政治、経済商、工業科学等其他)に関する新聞記事を切抜き配布するものである〔。〕商店会社等の広告方面に於ても、計画上種々の参考として、此切抜通信を利用する向も少くない。
(日本広告辞典 p.46)

といふことで、明治20年代初頭に新聞切抜サービスが商用サービスとして始まったということがわかる。