書物蔵

古本オモシロガリズム

昭和8年新聞記事アンケートで、みなが書評欄につきていふには(゜〜゜ )

  • 現代新聞紙に關する讀者の所感と要望 / 若月新聞研究所調査. -- 若月新聞研究所, 1934 国会YD5−H−特210−136

なる本を見たら。
352名へアンケート。285名回答のうち、重複回答可で、数十もの記事分類から、自分が主に読むもの、家庭内で読まれている欄、こどもに読まれ(よませ?)ている欄を回答。
書評欄は。

新刊批評 56 
出版案内 7

といったところ。約2割がいまでいう書評欄を読むとしている。
この欄に関する自由回答では、

得るところ多し。2
政策的を排す。2
 ★出版屋の傀儡とならぬやうに。
新刊批評を小型の冊子にして、お頒ちが願へぬか。

という意見がある。
朝日の書評欄がページ建てで中央にあるのは、抜き出すためなのかしらん(゜〜゜ )
また最初の統計で、新刊批評とは別に次の項目がある。

出版広告 43

明治はじめもさうだったように、出版物は通信販売になじみやすいし、点数が増えれば、何を買ってよいかわからなくなる。「出版屋の傀儡とならぬやうに」というのは自然な意見であったらう。
新聞研究といふと、永代靜雄が有名だが、この若月新聞研究所というのは聞いたことがないので、さっそく次のものをこうてみた。

  • 編輯と印刷 / 若月新聞研究所, 若月功編. -- 若月新聞研究所, 1941 1000円(^-^;)