書物蔵

古本オモシロガリズム

戦中期のちいさな古本屋は貸本屋に偽装

ということであったらしい。

古本屋は、これは非常に多かった。ただし、統制で値上げを抑えられ、一方、はっきり品薄であるため、小さい店は例外なく貸本屋を装っていた。改造社の『現代日本文学全集』の端本、まともに売ったらまあ一円だろう。それを保証金と称して五円、芥川や啄木だったら七円、大仏次郎や『新日本文学全集』の石坂洋二郎になると十円、黙って預けろという。これが闇値であって、返してもよいが、返さなくてもまあいいわけである。
・話すことあり聞くことあり / 谷沢永一. -- 潮出版社, 1985.10 US61-75 p.228

まあ、どこまで本当かちとわからぬが(てか、古本屋系の資料をみればよい)、近代貸本屋の研究はまだはじまったばかりだから、よーわからんのぢゃ。