書物蔵

古本オモシロガリズム

西荻で貸本小説の本

高円寺の会館から西荻へ。ひととおりまわるも,いつもは相性のいい音羽館で拾えず。意外や「猫の手書房」で拾える。
貸本小説 / 末永昭二. -- アスペクト, 2001.9
1000円ね。これ,貸本小説に純文学的滋味を探る本かと思って敬遠していたんだけど,あにはからんやトンデモ本研究だったのですね。こりゃー新刊で買うべきだった。
貸本小説の破綻してる筋をそのまま紹介してくれている。まだちょっとしか読んでないけど,ゲハゲハ笑いますた。
貸本屋についての記事もあり,近代日本の lending library(貸本屋)に興味がありありのわちきとしては,大当たり。
このまえ浅草松屋のデパート展で,貸本マンガの立ち読みしたんだけど,それがもう。ご都合主義的で,なおかつ破綻しまくりの話で,ゲハゲハ笑いますた。
隻腕の転校生が女の子と仲良くなって,「ぼくの本当の姿をしったら君は…」などと思わせぶりな伏線。
で,いきなり実験室から出火。女の子はなぜだか(ほんと,説明がないんよ)実験室で気を失っており,それを救った彼は(これまたなぜだか)火にまかれて死んで,はい,おしまい。
伏線もなにもあったもんじゃない(ってページの都合なのね)(・∀・)すばらすぃー
このまえ唐沢先生の「B級文化入門」をよんで,ゲハゲハ笑ったけど,まさしくB級の極みですなぁ。貸本マンガに貸本小説。いまでいう2時間ドラマのようなもの。