書物蔵

古本オモシロガリズム

芳賀書店についての思ひ出


きのふたなべ書店の「出版博物館」の棚で拾った本をパラパラと。

残念ながら内容はほとんどただの出版目録で、書店の歴史は巻頭の年譜と関係者の座談会のみ。それでもいろいろ基礎的なことはわかり、ありがたい。
昭和11年巣鴨古書店を開いたのが最初。その店舗は戦災で焼けたので、昭和23年に現在地に進出。昭和27年から特価本の卸・販売で商売をひろげ、昭和36年に出版業へ進出。昭和55年に本店ビルが竣工というところらしい。
さうすると、1980年に本店は古本屋からH本屋になったということかすら(゜〜゜ )
おほむかし、担当教員と雑談してた折、なんの拍子でか芳賀書店の話になって、

むかしは、すごく固い社会科学書の専門店だったのに、エロ本屋になったのにはびっくりした

という回顧談をされて、その時にはすでに立派なエロ本屋さんだったので、わちきもびっくりしたものだったけれど…
さういへば、当時、芳賀書店から出たところで、自転車に乗ったヘンテコなおぢさんに「裏本を買わないか」と声をかけられたことがあったなぁ(*゜-゜)
その裏本も、2006年に終ったということは、一度紹介した。
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20070114/p2
芳賀書店はちやうど、1980年ごろからモーレツに流行りだしたビニ本の波にのってモーレツに繁盛した、ということは、なんの本で読んだんだったか。
とにかく書店や古書店の正史というのは珍しいものだからねぇ。拾いものぢゃ。
書誌学者の斎藤昌三がエロ本研究の大家だったことは有名だけど、書誌学をやるには男性のほうが有利なんだよねぇ。エロ本にアレルギーを持たんですむ。
たとえば、近代日本書誌学者のひとりに数えてもよいとわちきは思うテをる米沢嘉博さんが、城市郎の『発禁本』三部作を編集しているのはむしろ自然なことなのだ。
あと思い出したから書きつくるけど。
大昔付き合ってたオニャノコと這入ったのが芳賀書店本店だったような憶えが(^-^;)
見たいというから這入ったけど…
ってか変わった子だったなぁ(*゜-゜)
うん、エロ本屋にオニャノコと入ると、こっちが非常にハズいということがわかった瞬間だった(^-^*)

2012.8.20追記

いまNDLサーチで旧ゆにかネット情報を見たら、横浜市立中央にあるねぇ。出版史がらみを集めているのかと思ったら、そうでもないようだが(゜〜゜ )