書物蔵

古本オモシロガリズム

「2010年からの古本屋」に古典社の逸書が

東京堂3Fで買ってきた『ホウショゲッカン』1月号特集「2010年からの古本屋」を読む。
巻頭の座談会は、うーん、1990年代に活躍した人々の回顧的分析というところかな。これからの古書店ということなら、このまへの「古通」の企画のほうがよかったかも。でも、小ネタ的なオモシロさもあり。たとえば、「中山 とにかくオレがはっきり憶えてるのは、十七年前の座談会は料理も酒も出たのに、今日はなにも出ないということで」とか(^-^;)
と、オモシロきは吉沢功(こう)「わが古本半世紀」(p.18-19)

こりゃ何者、この新書版を一まわり小さくした無印のケース。中から『BOOKMAN'S DIARY』「図書日記・古本日記」第一冊(古典社、1936年)が出現。この量日記、以前は別々の刊行とか。のっけに「この日記の書き方」が書かれている。「古書見聞備忘録」「注文書籍雑誌メモ」「封緘私記」「掘出日記」その他をどうしろああしろとある。付録記載満載。全三百頁。

と、家蔵の本(いま電話したら、売り物ではないそう)を紹介している。
古典社の渡辺太郎については、わちきが『文献継承』第14GO〔ママ〕に書いたものがある。それに古典社刊行リストをつけたのだが、もちろん、これにモレとるもの。ってか、こーいった、図書館流でいふと「出版物でない」もの(んなことあるかいo(`ω´*)o ってか図書館小役人的寸づまり資料観といへませう(*´д`)ノ)も、十分、重要な「資料」なので。
てか、蔵書手帳の巻頭に、それ自体の使い方を記述するとか、「掘出日記」という項目をたてるとか、やっぱりここでも渡辺太郎さんの面目躍如でござりまするがな(^-^*)